キーワード
KEY WORD
- オーディオあり
ちょうどいい孤独
- 著
- 鎌田實
- 定価
- 1,540円(税込)
- 判型
- 46判変形
- 体裁
- 並製
- 頁数
- 240頁
- ジャンル
-
- エッセイ
- ISBN
- 978-4-7612-7583-9
- 発行日
- 2021年12月8日
書誌情報BOOKS
家族や友人がいても、「孤独」だと感じる時間は必ずある。そこをどうやって自分自身の時間をポジティブなものに転換していくか。
その方法次第で、人生が幸福なものか、不幸なまま終わってしまうかが決まっていくなら……。孤独を積極的に楽しんで、「人生の密度」を高めていきませんか。
コロナ禍において提唱された新しい生活様式は、「個のすすめ」でした。買い物も散歩も外食も、原則としてひとり。人混みを避け、極力人に合わないことを強いられた日々。強烈に「ひとり」を実感されられた時間の中で、多くのひとはひとりで生まれて、ひとりで死ぬという「孤独」の本質を見たはずです。
本書は、孤独を癒すのではなく、孤独を楽しむことを提案しています。孤独“に”生きるのではなく、孤独“を”生きる。つまり「望んで得る孤独」のすすめです。
孤独を楽しめれば周囲の雑音に惑わされることなく、自分自身の本来の姿に立ち返ることができます。精神的な自立は、家族や友人との付き合い方も風通しのいいものに変えてくれることでしょう。
目次詳細
ちょうどいい孤独◎もくじ
はじめに◎人生一〇〇年時代の「ソロ立ち」のすすめ
「ちょうどいい孤独」を探す
第1章◎「ちょうどいいひとり時間」は人生を変える
「ソロで生きる力」を磨く時代
高齢者の三割は友達がいない
人間は「ひとりでいたい」欲求を持つ存在
「孤独力」を磨けば「孤立」は招かない
孤独と孤立とひとり暮らしのリスク
孤独には魅力がいっぱい
執着を減らして「ソロ力」を上げる
孤独の醍醐味は個人の価値に気づくこと ……
第2章◎群れない、束縛されない「ソロ活」のすすめ
子どもの頃から「ひとりでいたい」人間だった
「ブレない生き方」を追求する「ソロ立ち」
コロナ禍で「自分との付き合い方」を学ぶ
ソロ生活の孤独が、僕の土台を育てた
人生は思い通りにならない。だからこそ思い通りに生きればいい
青春の途上で「孤独」のあり方を考えた
誰にも「自分時間」を邪魔させない
人生という「ひとり芝居」がある
孤独と不安をごちゃ混ぜにするな
「ヤマアラシの哲学」に学ぶ
コロナ禍時代に「上手に距離を取る」七つのポイント ……
第3章◎さびしいという孤独感を減らして「孤独力」を上げる
孤独は本物の伝染病
「望まない孤独」が急増している
人生強者の「孤独のすすめ」に騙されない
追い込まれ孤独は減らしたい
家族がいても孤独や孤立のリスクはつきまとう
まずは居場所づくりから
結婚しても孤独感はつきまとうこともある
孤独は健康に悪い?
「ひとりでいる力」は離婚を減らす
孤独を巧妙に手なずける考え方 ……
第4章◎家族や集団の中でこそ「ソロ精神」を発揮しよう!
老いの孤独を遊ぶ
ひとり時間で人生の軌道修正
孤独は人間の本能
他人と比べなければ「さびしさ地獄」に落ちない
積極的孤独のための行動変容
「ひとり時間」の鍛え方
新しいことにチャレンジして自分を見つめる
誰かといたいときにだけ、誰かといればいいのだ
自分と向き合う技術を磨く ……
第5章◎「老いの坂」を下りるスキルをどう身につけるか
孤独をしっかり生きている。でも「励まし」は欲しい
六五歳で家庭教師についた
「手抜きごはん」で悠々ソロ立ち
スキー場で老いのソロ活
ソロ立ちすると、凄みが出る
人生の最後の最後は「個人戦」
ちょっとだけ人のために動いてみる
「誰かといるのに孤独」なのは危険がいっぱい
誰でも「孤独名人」になれる
ひとり力を鍛える健康ソロ活
鎌田式一汁一菜瞑想法
いくつになっても潜在的な欲望がうごめく
老いの性は「生の本能」「死の本能」を目覚めさせる大切なもの
「PPH(ピンピンヒラリ)」は「ソロ立ち」の基本
死の怖さから早く自由になろう
心を許せる誰かがいれば、人間は生きていける ……
第6章◎老いの「ソロ立ち」であなたも孤独名人になれる
集団の中でも孤独でいていい
孤独死は本当に不幸なのか
「孤独死」は悲劇ではなく尊重すべきもののはず
僕自身も、死ぬなら自宅がいい
小さな不便さえ我慢できれば「自立死」は簡単
美しい「自立死」
「納得死」がしたければ人生に締め切りを設けよう
死の間際、人はどんなことを後悔するのか
「個立有縁」……ここからが本番
死の準備は、自分の生き方の総決算
あの世への旅立ちは最高のソロ活
自分を貫き通して生きる
おわりに代えて◎カマタの老いのソロ立ち
著者について
- 著:
- 鎌田實
1948年東京生まれ。医師・作家・諏訪中央病院名誉院長。東京医科歯科大学医学部卒業。1988年に諏訪中央病院院長、2005年より名誉院長に就任。
地域一体型の医療に携わり、長野県を健康長寿県に導いた。日本チェルノブイリ連帯基金理事長、日本・イラク・メディカルネット代表。2006年、読売国際協力賞、2011年、日本放送協会放送文化賞を受賞。
著書に『ちょうどいい孤独』(小社刊)、『教えて!毎日ほぼ元気のコツ 図でわかる鎌田式43のいい習慣』(集英社)、『この国の「壁」』(潮出版)などがある。
読者様の声USER’S VOICE
-
ソロ活の考え方に賛成です。定年後やる事がなくて時間を持て余すかも、と内心恐れていました。でも、ゆっくり考える時間(日常の小さな事も含めて)ができて、マイペースで物事を処理できるので、「焦らない」自分を少し見直したりしています。これからも「ソロ活をしながら終活へ」をモットーにボチボチ行こうと思います。とても良い本でしたので、義母にも推めたいと思います。(60代・男性)
-
私は以前まで誰かに依存するタイプでしたが、コロナ禍でソロ活をせざるを得ない状況になりました。たまにやっぱり誰かと一緒が良いな…と悲しくなることもあるのですが、1人で楽しむことに集中するように努めておりました。そんな中、書店でこの本に出会い、読んだ後、自分を丸ごと肯定してくれたようで嬉しい気持ちになりました。今、ちょうどいい孤独とは…と自分に問う機会を大事にし、生きる上で辛いこともたくさんありますが、前向きに楽しもうと思います。(30代・女性)
-
先生が緩和ケアをされていて、人生の最後を迎える人達を看取られた思いがとても私には印象強かったです。私も医師ですが、主人を7年前、在宅で緩和ケアの方々にお世話になり看取りました。そのことが思い出されて涙が出ました。自分らしく、これからは好きに生きたらいいんだよ、と背中を押されたような気持ちになりました。ありがとうございました。(60代・女性)