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2018年 資本主義の崩壊が始まる
- 著
- 野田聖二
- 定価
- 1,650円(税込)
- 判型
- 46判
- 体裁
- 並製
- 頁数
- 224頁
- ジャンル
-
- 経済・金融
- ISBN
- 978-4-7612-7311-8
- 発行日
- 2018年1月9日
書誌情報BOOKS
脳科学者・茂木健一郎氏、哲学者・小川仁志氏、絶賛!!
「システムの限界を知るためには、
その本質を理解しなければならない。
本書は、資本主義の最良の教科書でもある。
最高の知性が描く新時代の見取り図が、ここにある」
脳科学者 茂木健一郎氏
「この本は経済成長にまつわるすべての神話から、
私たちを目覚めさせてくれる。
物質から生命へ、エントロピー増大から減少へ。
大胆不敵な視点の転換。
2018年、誰よりも早く本物の未来を知りたい人必読の書!」
哲学者 小川仁志氏
中世から近代への歴史を探ると見えてくる
崩落への道筋とその後の社会システムとは?
日本経済は資本主義の先行指標である
技術革新が生産性を低下させるパラドックスとは
なぜ資本主義と近代科学は限界を迎えたのか
経済と自然は密接につながっている不思議な事実
近代は秩序を喪失し自由を獲得した時代
世界は不安定化し秩序崩壊に向かっている
日本が新たな時代において先行モデルになる
などの大胆な視点の転換により本書は、
なぜ技術革新によっても生産性が上がらないのか、
その謎を解く。謎を解くための手掛かりとなったのが、
「エントロピー」である。
さらに歴史を俯瞰して、近代の資本主義が
どのような時代背景のなかから生まれてきたのかを探り、
資本主義が最終的に崩壊する運命を辿らざるをえないことを、
歴史の文脈から読み解いている。
資本主義はなぜ終焉を迎えることになるのか?
その後の新たなシステムとはどのようなものか?
混沌として先が見えない時代にあって、
確かな未来を見通すための手掛かりがつかめる。
目次詳細
第1章 2018年から日本経済の崩壊が始まる「10大予言」
楽観的な2018年経済見通しに警告サイン
金融危機は10年周期でやってくる
2018年以降の日本経済と世界経済「10大予言」
◎予言1 中国の不動産バブル崩壊で、世界金融危機が勃発する
◎予言2 米国は景気拡大が終わり、リセッションに突入する
◎予言3 FRBは利上げが打ち止めとなり、逆に利下げに転じる
◎予言4 日本は景気が急速に悪化し、有効求人倍率が0・5倍を割れる
◎予言5 異次元緩和が生んだ日本の不動産バブルが崩壊する
◎予言6 円相場は1ドル=80円まで円高が進む
◎予言7 世界的な株安で、日経平均は1万円を割れる
2018年から始まる日本経済の破綻シナリオ
◎予言8 金融危機に対処するため、日銀は国債引き受けに追い込まれる
◎予言9 日本の国債が暴落し、ハイパーインフレが到来する
日本経済の「70年周期」も国債暴落を示唆
◎予言10 日本の財政破綻で、2020年東京オリンピックは中止!?
第2章 歴史のサイクルから見た資本主義崩壊の兆候
コンドラチェフ・サイクルは消滅したのか?
日本経済は資本主義の先行指標である
終局に向かっている資本主義のサイクル
歴史的転換期に立たされている日本経済
第3章 資本主義で生産性が上がらないのは自然法則が原因
技術革新では生産性が上がらないという謎
経済と自然が密接につながっている不思議な事実とは?
生産性低下の謎を解くエントロピーとは?
自然界では常にエントロピーが増大する
自然の循環システムを無視した経済活動の結果とは?
技術革新が生産性を低下させるパラドックスとは?
環境産業の成長がGDPを減らすカラクリとは?
科学技術の限界を露呈したのが原発事故
非正規雇用がデフレを加速させ続ける
生産性を上げられる社員が2割しかいない実態とは?
エントロピーによる生命力低下が生産性低下の原因
第4章 資本主義の崩壊を歴史の枠組みから解き明かす
資本主義とはエントロピー増大のシステムである
中世のパラダイムだったキリスト教的世界観
「秩序」を喪失し、「自由」を獲得した近代
近代のパラダイムにより限界を迎えた資本主義と近代科学
生命をいまだ解明できていない近代科学
人間を「商品という物質」にしてしまった資本主義
資本主義は「分断」という近代のパラダイムが生んだもの
資本主義は人間の生存欲求しか満たせない経済システム
人間の生命力を開花させる新たな経済システムとは?
第5章 秩序崩壊へと突き進む世界経済の諸相
不安定化する世界は秩序崩壊に向かっている
循環が消滅するとシステムは死に向かう
増え続けて処理できなくなったマネーと国債のエントロピー
経済と社会体制の両方が崩壊しつつある中国
経済危機で中国の独裁体制は崩壊するのか?
英国のEU離脱は「静かなプロレタリア革命」か?
グローバル資本主義の終焉を示す米国のTPP離脱
「東京一極集中」で不安定化が極まる日本
AIは本当に人間の頭脳を超えるのか?
AIの進化がなぜ資本主義の終焉を早めるのか?
AIは人間の単純労働を増やし格差を広げ続ける
資本主義の崩壊を早める思慮なき「働き方改革」
終章 資本主義崩壊後に来るべき新たなシステム
科学技術信仰が支えた成長神話の終わり
「つながりの回復」こそ、新たな時代のパラダイム
資本主義に代わる地域共同体の経済システムとは?
「絆の回復」こそ「少子高齢化」問題を解決する道
資本主義の「競争原理」にとって代わる「共生原理」とは?
労働を「苦痛」から「喜び」に変えられるか?
新たなシステムの下では「成長」や「生産性」も変わる
新たな地域共同体の誕生の兆しはそこまで来ている
日本が新たな時代のモデルとなる理由とは?
日本的経営の強さが新たなシステムにおけるカギ
震災のなかで見つけた新たな価値観と希望の光
著者について
- 著:
- 野田聖二
1982年、東北大学経済学部卒業後、埼玉銀行(現埼玉りそな銀行)入行。1994年、投資顧問会社(あさひ投資顧問)に出向し、チーフエコノミストとして9年間マクロ経済調査・予測を担当する。2004年より、日興コーディアル証券FA(フィナンシャルアドバイザー)、2007年に独立し、エコノミストとしてセミナー講師や執筆業等に従事する。景気循環学会会員。
著書に『複雑系で解く景気循環』(東洋経済新報社)、『「景気ウォッチャー投資法」入門』(日本実業出版社)がある。
読者様の声USER’S VOICE
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資本主義の限界性を感じ、考えていました。自然法則やデータ、なじみ深いマルクスを用いて、非常にわかりやすく、あっという間に読み切ってしまいました。対会社や組合員へのよい引き出しになりました。感謝申し上げます。(32歳男性・技術職)
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今、お金の動向・歴史に関する勉強をしており、現在の日本を理解するのに適した書と思い購入しました。(37歳男性・経営者)