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「正義」は決められるのか?

トーマス・カスカート
監訳
小川仁志
定価
1,540円(税込)
判型
46判変形
体裁
並製
頁数
168頁
ジャンル
  • 人文・思想
ISBN
978-4-7612-7126-8
発行日
2015年11月11日

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1人の女性が引き起こした事件を題材に、倫理的ジレンマとどのように向き合い、「正しさ」を決めていけばいいのか、その方法を紹介!

路面電車が暴走している。このままでは線路の先にいる5人がひき殺されてしまう。
切り替えスイッチを押して電車を待避線に誘導すれば5人は助かるが、待避線にいる1人が死ぬ。

さて、5人を助けるために1人を犠牲にすることは許されるのだろうか?
舞台は2015年、サンフランシスコ。路面電車の進路を切り替えて5人の命を救った女性が、待避線にいた1人を殺した容疑で裁判にかけられる。
検察、弁護士、大学教授、心理学者などさまざまな立場からの意見が交錯するなかで、「世論の法廷」の陪審員たちは(そして、あなたは)どんな結論を下すのか。

サンデル教授の白熱教室で話題を呼んだ倫理的ジレンマを、現代のドラマとして巧みに描きだした哲学フィクション。

目次詳細

プロローグ
暴走する路面電車

新聞記事 ――正義の味方か、殺人犯か?
路面電車のヒロイン、殺人罪で起訴される 勇敢な市民が一夜にして容疑者に

警察資料 ――そのとき現場で何が起こったのか
サンフランシスコ市警の事件報告書

陪審員の選任 ――誰が「正義」を決めるのか
世論の法廷へようこそ

検察側の主張 ――功利主義の危険な罠
クリーブランド・カニンガム地区検事長による最終弁論

弁護側の反論 ――常識と直感
弁護人マーサ・バウムガーテンによる最終弁論

クリティカル・シンキング講座 ――アナロジーの功罪
宇宙は時計に似ているか?

心理学者の見解 ――「よい」ことは定義可能か
迷走する路面電車論争に科学の視点を

カトリック司教の意見 ――アクィナスの「二重結果の原則」
ペドロ・オショーネシー司教による法廷助言書

ラジオ討論 ――利他主義のジレンマ
自己犠牲の境界線

大学教授の議論――犠牲者は誰だったのか
もうひとつのシナリオ

結論の前に ――判断の根拠を問いなおす
「正義」は決められるのか?

運命の評決 ――正義か罪か
陪審員の出した結論

エピローグ
正義を考えるということ

著者について

著:
トーマス・カスカート

ハーバード大学卒業。大学の講師やエイズ患者のためのホスピス運営など多種多様なキャリアを経て、67歳で初めての共著書『プラトンとかものはし、バーに寄り道 ジョークで理解する哲学』を執筆、世界的なベストセラーとなる。執筆のかたわら、グーグルなどの企業や各地の大学で講演活動をおこなっている。

監訳:
小川仁志

1970年、京都府生まれ。哲学者・山口大学国際総合科学部教授。京都大学法学部卒、名古屋市立大学大学院博士後期課程修了。博士(人間文化)。米プリンストン大学客員研究員(2011年度)。NHK Eテレ「世界の哲学者に人生相談」の指南役や長年主宰している「哲学カフェ」でも知られる。主な著書に『人生100年時代の覚悟の決め方』(方丈社)、『AI に勝てるのは哲学だけだ』(祥伝社)、『自分と向き合い成長する アニメと哲学』(小社刊)、監修書に『本当に大切なことを気づかせてくれる「ディズニー」魔法の知恵』(小社刊)などがある。

読者様の声USER’S VOICE

  • 平易な表現で理解しやすい。哲学を解する人も改めて楽しく読めると思います。(59歳男性・医療福祉)

  • タイトルだけ見るとすごく難しそうだと思っていましたが、読みやすくて、倫理・哲学に詳しくない私でも楽しく読めました。哲学入門書をもっと読んでみたいです。(18歳女性・学生)

  • 大学進学の際、課題図書として指定されていた。本書の中で出てくる「常識」を信じ切ってしまうことの怖さを感じました。(18歳女性・学生)

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