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2022.07.05

【実施報告】多様な価値観を最大限引き出す「会議ファシリテーション研修」無料体験セミナー

櫻橋 淳氏
株式会社HRインスティテュート 取締役 シニアコンサルタント

7月5日(火)に株式会社HRインスティテュートの取締役 シニアコンサルタント・櫻橋 淳氏にご登壇いただき、「多様な価値観を最大限引き出す!会議ファシリテーション研修」の無料体験セミナーを開催しました。
メンバーの多様化が進むいま、会議や話し合いの場で、リーダーのファシリテーション力が求められています。ただ結論を出すだけでなく、メンバーそれぞれの意見をうまく引き出せるよう場を活性化させ、納得感の高い支援をすることは、チームの生産性向上に大きく寄与します。
当セミナーでは、メンバーから意見を引き出し、チームの力が最大限に引き出されるファシリテーション術をご説明しました。当セミナーの内容の一部をご紹介します。

第1部:会議ファシリテーションの基本

■納得を阻む2つのギャップ
「会議五悪」という言葉をご存知でしょうか。
「会せず」「会して、議せず」「議して、決せず」「決して、行わず」「行って、省みず」の5つです。会議を行っても、実行しない、振り返らないという状況に陥ってしまうことがよくあります。

ビジネス上のコミュニケーションは、相手の納得を目指すものですが、相手との間にギャップが生じてしますことがよくあります。納得を阻むギャップには2種類あります。一つめは「あたまのギャップ」。情報量、知識量、語彙の定義、話すスピード・構成などにより、理解ができないという原因です。2つめは「こころのギャップ」で、問題意識、ポリシー、価値観、モチベーション、メリットなど共感できないという理由によるものです。相手に納得して行動してもらうためには、あたまのギャップとこころのギャップを埋めることが必要です。

ギャップを埋めるために必要なことは、「相手を理解」し、「相手を共感」することです。そうすることで、相手が納得し、行動を促すことができます。そのためには、論理思考力・傾聴力・質問力を鍛え、相手に伝わる説明をしたり、感情・想いを共有し、相手との重なり合うところを把握し、共感に繋げていきます。

■ファシリテーションとは
・Facilitate:容易にする、促進する、助長する、円滑にする。
・Facilitation:中立的な立場で、チームのプロセスを管理し、チームワークを引き出しながら、そのチームの成果が最大となるように支援する。
・Facilitator:メンバーが協力し、生産的な仕事ができるように、ツールや手段を提供してチームを導く人。意思決定や問題解決までの時間を短縮し、合意の質を高める人。メンバーの主体性を引き出し、生産性をあげる人。

ファシリテーションがない会議では、「意見が出ない」「意見が一部の人に偏る」「議論が停滞する、その場はまるく収まるがあとから異論が出る」など会議の成果が乏しい状況です。一方でファシリテーションがある会議では、「意見が盛んに出る」「意見に多様性がある」「意思決定のスピードが速い」「チームワークが高まる」などチームの力が最大限に引き出されます。
 
■ファシリテーションの基本
会議運営の大前提は、
 OUTCOME(目標・ゴール)
 AGENDA(手順・段取り)
 ROLE(役割)
 RULE(ルール・制約)
の頭文字をとった「OARR」を明確にすることです。
会議の良し悪しは“準備”で9割決まります。会議のゴールは明確か?アジェンダ、ルールは決まっているか?事前情報は揃っているか?を事前に確認します。

また、会議進行中は、「目的と制約を最初に明らかにする」「参加者は スタンスを明確にし、発言する」「ポジティブワード(肯定語)を使う」「ホワイトボードで見える化する」「目的に沿って、必ず一定の成果を出すことにこだわる」ことを重視しましょう。

ファシリテーションの標準プロセスは、
 ①アジェンダの提示・論点(目的、到達点)の明確化
 ②対話のベースとなるデータ
 ③フレーム(手段)の提示
 ④意見を引き出し、対話する~拡散
 ⑤広げた対話を絞り込み、意思決定を促す~収束
 ⑥決定事項を確認、共有する
 ⑦役割分担し期限を決め、実行を約束する
という流れです。「導入」「説明」「対話」「確認」「約束」のステップでプロセスをデザインします。

第2部:会議ファシリテーションの具体的スキル

■ファシリテーターに不可欠な傾聴・質問力
ファシリテーターには、相手そのものを聴き、安心感を与える「傾聴力」と、参画を促し、気づかせ、考えさせる「質問力」が不可欠です。傾聴の基本は、「作業の手を止め、話を聴くことに集中する」「話の内容を判断せず、そのまま受けとめる」「先走って結論を出さない」「言葉以外のメッセージも聴く」という点です。メンバーの「信頼」を得られるように振る舞い、心理的安全性のある場づくりを心がけましょう。

問い(質問)を投げると、相手が主体的に考え始めます。参加者が主体的になれば、意見が広がり、“納得解”に繋がりますので、質問力も磨きます。問いかけにより、参加者の思考を促し、能動的にしたり、問いの設定次第で参加者の視点を変えることができたりします。クローズド・オープン質問やアプローチ・ストレッチ・デプス質問で、効果的な質問が可能です。さらに、質問を構造化することで、より具体的なテーマに落とし込み、詳細な内容を訊き出すことができます。ツリーを意識して質問すると、全体像が明確になり、質問がブレたり、モレたりしないようになります。
 
■オンラインでのファシリテーション
オンライン・ファシリテーションとは、インターネットを介して、離れたところにいる個人同士が集い合う場をつくり、個々の意見を引き出しながら、チームの成果が最大となるように働きかけることです。

オンライン会議と対面での会議の違いはなんでしょう。オンラインは、時間や場所の制約が少なく、費用(時間)対効果を高めやすいが、ファシリテーターの工夫が必要。一方、体面は、議論だけではなく、人脈形成、関係強化などの効果が期待できるが、時間・お金がかかりがちという特徴があります。
オンライン会議の際は、場のムードをリードし、心理的安全性のある場をつくることを意識しましょう。例えば、一番早くログインして、入ってくる人を一人ずつ迎えたり、全員を平等に話し合いに参加させる工夫を行ったりします。
ファシリテーターは、画面上で参加者を観察し、いまここで「誰が何を思っているか?」を知り、「自分がどう振る舞えばよいのか?」「この会義をどうすればよいか?」を考える材料としましょう。

ファシリテーションは、「明確な目的に向けて、メンバー納得できる意思決定を行うための場をつくること」です。ファシリテーションの良し悪しで会議の良し悪しが決まりますので、みなさんの会社でのファシリテーション力を強化してください。

ご参加者の声

・傾聴の難しさ、コンフリクトの対応方法(第3の意見、視点の変更)が参考になった。
・傾聴のやり方、ブレークアウトルームの使い方、ホワイトボードの利用方法などを学べた。
・会議で使えるツールとルール。そもそもルール等の共有がされていないので、まずは目的意識の浸透から目指したいと思います。
・6色ハット、問いかけを変えるを実践してみたい。
・「会議は事前準備でほとんど決まる」が腹落ちした。
・会議の五悪が参考になった。
・「よろしくない」事例が全て当社に当てはまる状態なので、改善したい。
・納得感のあるご説明をいただきファシリテーションスキルを持ち向上させていくことの重要性を再認識しました。
・「解きやすい問いに置き換える」ことは、ファシリテーション以外でも必要なスキルだと思いました。
・解きにくい問いを、解ける問いに置き換えて質問することは、非常に印象的で納得感がありました。話の深堀りができないと感じることが多々ありましたので、身近なことに置き換えたり何かと比較するなど、実践してみたいと思いました。
・会議の五悪、解きにくい問いをデザインする、6ハットが参考になった。
・同質性からのデスカッションを多様性に変えるヒントを得られたような心持になりました。
・意見が脱線した時や感情的になり意見が対立して収束しない時等ありますが、いずれもファシリテーションで対処できることだと理解できた。
・解ける問い/解きやすい問いに分解するほぐすという大切なプロセスを意識して実践しようと思う。
・対話を阻害する集団思考の罠とその対処方法が特に勉強になった。
・オンラインでの対話に随分慣れてはきましたが、やはり意思疎通が難しいと感じることが多く、運営方法を事前に周知徹底するという基本を必ず押さえようと思います。
・自社の課題とマッチしていると感じたことは、雑談が少ないこと、感情が共有されないこと。コミュニケーションを円滑にするため、スケジュールに余裕を持たせたり、絵文字を活用することを早速始めております。
・リモートワーク導入によるエンゲージメントの変化において、ポジティブな変化をした企業の特徴がわかりやすかった。

講師プロフィール

櫻橋 淳 (さくらばしじゅん)

株式会社HRインスティテュート 取締役 シニアコンサルタント

慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科後期博士課程単位取得満期退学。
英国国立ウェールズ大学経営大学院修了(MBA)。
大学卒業後、世界文化社にて女性誌などの編集、グロービスにて組織開発コンサルティング、日本IBMにて戦略コンサルティング業務に従事した後、HRインスティテュートに参画。専門領域は、新規事業開発、新商品開発、戦略立案、組織開発領域などのコンサルティング。

〈URL〉http://www.hri-japan.co.jp/

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ファシリテーション研修

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