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2018.06.18

手早く処理する「モンキーマインド」と
100%集中する「チーターマインド」の使い分け

古川武士氏
習慣化コンサルティング株式会社 代表取締役/米国NLP協会認定NLPマスタープラクティショナー

12年前の私は次のような仕事リズムでした。

今日は重要顧客への提案書を仕上げる日。
でも、前日深夜まで仕事をした結果、朝はフレックスタイム制度を使って10時出社。出社してすぐにやることは、メールチェックと社内郵送物の開封です。
提案書に取りかかる前に、関係部署のメールを済ませないと心が落ち着きません。
スッキリしてから提案書作成しようと、返信を始めます。しかし、返信すると、すぐに新しい返信が来る、さらに別の問い合わせが来る。返信に集中していると上司から呼ばれて急ぎの仕事を依頼される。
こうして、私は重要な仕事が後回しになる悪循環の中にいました。
私が重要な仕事に集中できなかったのは、「モンキーマインド」と「オペレーティブモード」というキーワードに集約されます。

モンキーマインドになると集中できない?

 木の枝から枝へ騒がしく飛び回る猿の姿を思い描いてみてください。
心理学では、これを思考にたとえて「モンキーマインド」と呼びます。私たちの仕事が非効率なる原因の1つは低集中です。
頭が「あれもこれも」と複数の仕事に集中分散しているとき、TODOが次から次に頭に浮かんで雑念が思考を占領しているとき、モンキーマインドになっています。モンキーマインドは、資料作成、電話、メールなど全く異なるモードの仕事を同時にバラバラと手をつけて、次から次に興味・集中の対象を奪われて思考を切り替えている状態です。

 カリフォルニア大学アーバイン校の研究では、「一度注意がそれると、集中を元に戻すには23分かかる」と言われています。集中モードを何度も切り替えるとその分1つの集中モードの起動時間が増えます。朝からあれこれ仕事を手につけて、どれも中途半端。忙しかったけど、何一つ完了していないという徒労感を味わった経験はありませんか?

 一方、モンキーの対極の状態を「チーターマインド」と呼びましょう。
チーターのように1つの獲物に100%集中して、最高速度で一気に活動する仕事の取り組み方です。一心不乱に取り組んで、今日は「集中できたな!」という達成感と効率を実感する時間もあると思います。一心不乱とは、「何か一つのことに心を集中して、他のことに心を奪われないさま。一つのことに熱中して、他のものに注意をそらさないさま」のことです。1つのことに100%できているときは、まさに一心不乱の集中力を発揮しています。
重要な仕事を先に片付けるためには、チーターマインドをつくることが重要です。
そのためには、脳のモードを意識する必要がります。

朝一番はクリエイティブモードからスタートする

 脳には2つの集中モードがあります。1つは、メール返信、電話対応、会議、雑用処理、など緊急性がある仕事を早く処理したり、突発仕事にフットワークよく動くという「オペレーティブモード」。この時、私たちの脳は効率やスピード重視になります。
 一方、「クリエイティブモード」は、深く集中して考えたり、新しいことを創造する。創造・洞察・複雑な意思決定のモードです。戦略立案、計画作成、振り返り、仕組みづくり、提案書作成など深く集中して考える思考です。
 
 私が提案書作成を進めることができなかった理由は、メール処理や郵送物のチェックなどオペレーション的な仕事を処理することで、効率・スピード・フットワーク重視の思考モードに入ったからです。
 大切なポイントは「順番」です。クリエイティブモードは、オペレーティブモードの後には立ち上がりにくいものです。朝一番クリエイティブモードに入り、その後オペレーティブモードに入って日常業務を処理するという順番です。この順番でやらなければ、クリエイティブの仕事は緊急性の後回しになるか、その時間を夜に確保して残業が増えていきます。

ひと仕事終えてからメールする

 メール返信が仕事の重要度が低いと言っているわけではありませんが、朝一番にクリエイティブモードからスタートするにはメールチェックはやめましょう。
朝一番にメールをチェックしてからスタートすると、冒頭の私の例のように、メール返信に追われて時間がなくなり、急ぎの仕事に集中して、集中時間を計画できません。
高密度で仕事をする人は、メールを我慢して、ひと仕事を終えます。最重要仕事を終わらせてからメールに取りかかることをお勧めします。

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