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2021.08.02

会話が多い夫婦はなぜ仲がよい?

林田香織氏
ワンダライフLLP代表

“夫婦“ ”仲が良い“でセットになって出てくるのが夫婦間のコミュニケーションの話。

「会話が多い夫婦は仲がよい」
「仲がよい夫婦は会話が多い」

かなり耳タコなのは重々承知ですが、実際、さまざまな調査、研究を見ても、どうやら事実らしい。
つまり、夫婦仲の秘訣はコミュニケーションにあり、なのです。

では、そもそも「仲が良い=会話が多い」のでしょうか。

その答えの鍵は、「夫婦間の情報量の格差」にあります。

夫婦間の勢力関係(ここでは何かを決定しようとする際のパワーバランスと考えます)には、
学歴や収入、就業状況などいくつか影響する要因がありますが、
実は「情報量の格差」もその一つと考えられています。

例えば、ある家庭において、ママがパパより家事に関する知識や情報を持っている場合、
家事に関する話し合いの主導権や最終決定の頻度はママに偏ります。

また、パパがママより教育に関する情報を持っている場合、
教育に関する話し合いをしても最終的には情報を多く持っている
パパの意見が通ることが多くなる傾向にあります。

このように夫婦間の情報格差が大きいと、
話し合いをしても所有する情報が多い方がマウントをとろうとして話し合いにならなかったり、
所有する情報が少ない方が主導権を握れず「話し合っても無駄」となって次第に話し合いを
諦めてしまうようになります。

会話が多い夫婦は、会話による情報の共有量が多い結果、夫婦間の情報格差が小さく、
対等な立場でお互いの意見を聴きながら「対話」ができるため仲が良い。
そして、この対話により一緒に決定したという「対話の成功体験」が、
次の対話へのモチベーションとなる、つまり、情報格差を抑えることで、
対話が継続的に行われ、さらに仲が良くなるというわけです。

夫婦関係は他にもさまざまな要因が絡み合うので、そんな簡単な話ではない!のですが、
職場やスポーツのチームと同様、家族がチームとして機能するためには
情報格差を抑えることは大切なことです。

では、どのようにして情報格差を抑えれば良いのでしょう。
もちろん会話をすれば良いのですが、その前にできることもあります。

例えば、学校の保護者会や習い事の体験会にいつも夫婦のどちらかが行くのではなく、
一緒、または交替でいく。

何かを調べる時も夫婦の両方が分担して調べて、情報を共有したあとに対話するなど、
ちょっと工夫するだけで、情報格差を最小限に食い止めることができます。

普段からアプリを使って情報共有のハードルを下げるのも一つの方法です。
参考:家族のコミュニケーションをサポートするアプリを活用しよう

会話量を無理やり増やす!のではなく、その前に夫婦間の情報格差を減らすことで、
会話が自然と増えてくるかもしれません。

参考:
Komter, Aafke, 1989, ”Hidden power in Marriage.”, Gender & Society.vol.3.no.2, June:187-216.
石井クンツ昌子(2013)『育メン現象の社会学』
中川まり(2009)「共働き夫婦における妻の働きかけと夫の育児・家事参加」『人間文化創成科学論叢 第12巻』305-313
Scanzoni, L.D. and J.Scanzoni, 1976, Men, Women, and Change:A Sociology of Marriage and Family. McGraw-Hill.

(引用)林田香織「チームわが家」公式サイトより
https://teamwagaya.com/category-article/column

講師プロフィール

林田香織 (はやしだかおり)

ワンダライフLLP代表
NPO法人ファザーリング・ジャパン理事
NPO法人コヂカラ・ニッポン理事

日米の教育機関において、長年にわたり日本語教育に従事。8年の在米期間を経て、2008年帰国、2009年独立。
自治体、企業において、両立支援セミナー、育休前・復帰前セミナー、配偶者向けセミナー、夫婦向けコミュニケーションセミナー等の講師を多数務める。受講者数は、年間1,000人以上。参加者の満足度が高く、リピートの依頼も多い。
複数のNPOの理事を兼任。男女共同参画をテーマとしたフォーラムシンポジウム等に登壇する。
お茶の水女子大学大学院博士前期課程(ジェンダー社会科学生活政策)所属。Brigham Young University 修士(米国)卒業。
プライベートでは、九州男児の妻、3人の男児の母。

【著書】
NPO法人ファザーリング・ジャパン マザーリング・プロジェクト編 (2014) 『ママの仕事復帰のために パパも会社も知っておきたい46のアイディア』 労働調査会 (共著:第4章担当)
NPO法人ファザーリング・ジャパン (2014) 『新しいパパの働き方』 学研 (執筆協力:コラム担当)
NPO法人ファザーリング・ジャパン (2013) 『新しいパパの教科書』 学研 (執筆協力:第2章担当)

http://fathering.jp/
http://wonderlf.com
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