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利益が見える戦略MQ会計

編著
西順一郎
宇野寛
定価
1,760円(税込)
判型
A5判
体裁
並製
頁数
240頁
ジャンル
  • 経営
ISBN
978-4-7612-6653-0
発行日
2009年12月16日

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「決算書を会社の経営に活用しましょう」……!?
この表題のセリフは、中小企業の経営者であれば、税理士や銀行員などから言われた経験があると思います。しかし、この言葉はなかなか伝わらないものです。
なぜでしょうか。それは決算書が経営の役に立たないことを、経営者は自らの経験で知っているからなのです。
本来、会計とは「この先の経営をどうするか」を考えるための情報であり、それ以外の何ものでもありません。
会計情報が第一に果たすべき役割は、まさに””警戒警報””でなければならなりません。経営情報の中では、もっとも価値のある情報でなくてはならないのです。
しかし、現在の会計は、会計基準や税制などで大きくゆがめられ、肝心な役割を担っていないのが実状です。税金をとり、配当を払うための事後的手段にしかなっていません。経営者が本当にほしい数字が見られないのです。
また、スピード経営が求められる今日では、1カ月前のデータを経営判断に使うことはできません。1カ月遅れの月次試算表では、たとえ正しい数字が表示されたとしても、経営には使えないのです。

2008年秋、リーマンショックに始まる厳しい時代がやってきました。衣料品や食料品を中心に安値指向が強まっており、「安いものしか売れない」→「企業の利益が減る」→「給料が下がる」「投資を抑える」→「ますます景気が悪化する」というデフレスパイラルが始まりました。
こんな厳しいときだからこそ、会計情報を経営に活用しなければなりません。
しかし本当に必要な情報は、決算書にはありません。そこで、社長の意思決定に使えるような、数学を取り入れた「科学的な情報」が必要となってくるのです。

■戦略MQ会計は儲けるためにある!
・企業が「儲ける」ために注目すべき数字は何か
・利益を生み出すための指標は何か

それはけっして「売上高」ではありません。売上高を中心として非科学的に経営を考えると、この先の利益が読めなくなります。
本書で紹介する「戦略MQ会計」は、西順一郎が開発した、これから企業が利益を上げていくための会計、もっと直接的に言えば「儲けるため」の会計です。
これは当然、税務会計・財務会計とは異なり、会計学者や税理士・公認会計士ら会計人が考えた机上の理論ではありません。実務家が実効性のあるしくみを「MQ会計」に組み込んだのです。
ところで、「戦略MQ会計」の「MQ」とは、付加価値総額、粗利総額、限界利益総額のことを言います。この「MQ」(粗利総額)こそが、先々の企業経営を考えていくうえで最も重要な数字であると位置づけているのです。
この「戦略MQ会計」は、この先どうすれば本当に利益が上がるのかを明確に示してくれます。これこそが、経営者にとって本当に知りたい情報であり、実務ですぐに使える会計の考え方です。
しかし、どんなにすぐれた考え方であっても、難しくて使えなければ役に立ちません。その点、「戦略MQ会計」は驚くほど簡単です。会計を図形に置き換えて考えることで、数字の苦手な経営者はもちろん、営業職の方をはじめ、パートさんたちでさえもスムーズに理解できます。
これまでにこの考え方を導入した1万5000社以上が、実際に黒字体質になりました。この事実が「戦略MQ会計」の効果を証明しています。まさに「儲けるための会計」です。
さらに今日、経営者に求められるもの、それはスピードです。つまり、素早い意思決定です。残念ながら今の月次決算では、これに対応することはできません。
ではどうするのか? それには本書で紹介している「戦略MQ会計」を基本とした「日次決算」を活用することです。
日次決算といっても、これもとても簡単です。30分で完成します。このやり方を読めば、経営者であるあなたは必ず「真似をしたくなる」はずです。

■売上を増やすと利益が増える、とはかぎらない!
・売上を増やすと
……本当に利益が増えるのですか?
・経費を減らすと
……本当に利益が増えるのですか?
・製造原価を下げると
……本当に利益が増えるのですか?

本書でお伝えするのは、「儲けるため」という大前提での話です。決算書をいくら分析したところで、あなたの会社の本当の収益構造はわかりません。
会計の常識は「儲けるための発想」を大きく邪魔します。会計上常識とされている考え方や慣行をすぐにあてはめるのではなく、何が本質であるのかを「戦略MQ会計」をとおして問いかけます。
「戦略MQ会計」では、売上を減らして利益を出す方法もあれば、原価や経費を増やして利益を拡大する方法もあるのです。「そんなばかな!」と思われる方は、ぜひ本書をお読みください。

われわれは、「戦略MQ会計」を普及させようと、全国各地でセミナー開き、MG(MQ戦略ゲーム)研修を開催してきました。しかし、1回でお伝えできる人数はかぎられてしまいます。
そこで、本書をとおして「戦略MQ会計」を全国へ広めることを企画しました。「戦略MQ会計」の考案者である西順一郎にも参加してもらいました。
会社経営に「戦略MQ会計」を活用され、この不況下を乗り切るために役立てていただければ幸いです。

目次詳細

1章 決算書は経営に使えない!

1社長はなぜ「会計のセミナー」に出ないのか
2「売上を増やせ!経費を減らせ!」では儲からない
3「利益」と「儲け」の違いは何か
4「借方・貸方」…これでは儲からない
5「考え方」を間違えると逆の結果になる
6決算書は過去会計で書く“死亡診断書"である
7なぜまっ先に経費削減を叫ぶのか
8貸借対照表の正体を見破る
9あなたはそれでも決算書の分析値を信頼するのか
10税理士の言うことを聞くべからず

2章 戦略MQ会計のすすめ

1会計は図形で考えるとよくわかる
2「戦略MQ会計」の3つのポイント
3「戦略MQ会計」は誰でもわかる儲けのしくみ
4企業方程式は経営の羅針盤である
5「売上高」…というから儲からない
6「売上高が10%ダウン!」…あなたならどうする?
7値引きはこんなに恐ろしい

3章 原価を下げても利益は増えない!?

1利益はどこで生まれるのか
2原価計算には2つのやり方がある
3全部原価FCなら赤字も黒字になるカラクリ
4変動費は売上高に比例しない
5忙しい月とヒマな月では戦略が変わる

4章 戦略MQ会計で利益を創り出す

1損益分岐点は会計の常識…?
2損益分岐点は、じつは4つある
3利益感度分析で次の一手が見える
4利益感度分析で経営方針を見直す
5MQ最大化へ進路をとる(経営はf/m比率)

5章 利益の先はどうするのか

1利益を創り出す「日次決算」の正体
2MQ会計で先の利益を読む(その1)
3MQ会計でこの先の利益を読む(その2)
4MQ最大化シミュレーションの実践!
5会計の常識は経営の非常識
6シャッターを開ける前に今日の粗利MQがわかる
7原価を上げて利益をアップする
8利益感度分析を活用して利益を上げる
9経営計画は30分でできる

特別講座1 知的ワーカーのために
特別講座2 初公開! 利益感度即算法

著者について

編著:
西順一郎

1937年長崎県平戸市生まれ。東京大学卒業後、三菱重工業?長崎造船所勤労部、ソニー(株)経営開発室勤務。CDI、(財)日本総合研究所経営研究部長を経て、現在(株)西研究所代表取締役。
著書に『会計はなぜマトリックスがいいのか?』『マトリックス会計入門』(以上共著、税務経理協会)、『戦略会計入門』『企業方程式』『安全経営してますか?』『知的戦略の時代』『MG/現代の経営教育』(以上ソ―テック社)『人事屋が書いた経理の本』(監修、ソーテック社)などがある。

著:
宇野寛

1954年山形県山形市生まれ。東北工業大学卒業。宇野会計事務所勤務、(株)サポメント勤務を経て、現在、(株)アイティーエス代表取締役。13年間の会計事務所勤務を経て、ソフトウェアプログラマーに転職。2001年マトリックス会計MX-PROを開発する会社を設立。中小企業経営者の視点に立った、現場で使える実務型会計を追求している。
著書に『会計はなぜマトリックスがいいのか?』(共著、税務経理協会)がある。

読者様の声USER’S VOICE

  • 『The Goal』を読み、在庫が増える=帳簿上の利益が増えるということを論理的に理解すると同時に、そうならない考え方はないのか、からDC→MQ会計とつながった。今回、書店に在庫がなくて取り寄せてもらったが、会社用にもう一冊買おうかと思うくらいだった。(41歳・女性)

  • 中小企業経営を何社かしました。例えば菓子屋の雇われ社長もしましたが、ケーキの値段をどうやって決めるか? 同業の社長に聞いても「気合です」的な答えしか返ってきませんでした。「目標利益」からスタートする教えのこの本は素晴らしいと思いました。(59歳・男性)

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