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美崎栄一郎先生

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著者インタビュー『超速片づけ仕事術』著者 美崎栄一郎先生に聞きました!

更新:2017.4.28

著書累計50万部を突破する人気の著者・美崎栄一郎さん。花王の商品開発部門でプロジェクトリーダーとして活躍していた当時は、残業が月100時間超えが普通でしたが、仕事を効率化するための片づけに取り組んでからは、なんと12時に出社し5時に退社できるように。しかも、それに反比例して仕事の成果は上がったそう。そんな美崎さんの片づけ術を一冊にまとめた『仕事が速い人ほど無駄な時間を使わない! 超速片づけ仕事術』についてお聞きしました。

「はじめに」で書かれていますが、「IN(入ってくる仕事や情報、モノ)とOUT(処理した仕事や情報、廃棄するモノの量)」のバランスさえ取れていればぐちゃぐちゃにならない、というのは実にシンプルでわかりやすい概念だと思いました。

そうですね。つまり、片づけ術はOUTのスピードをアップするための手段です。ですから、片づけに時間をかけたら本末転倒。「きれいにする」ことが目的ではなくて、「仕事を速くするために必要な分だけ片づける」ことが大切なんですね。それがちょうど“超速”シリーズのコンセプトとマッチしたんです。
たとえば単純なことですが、財布に溜まったレシートが邪魔して必要なものが取り出せず、余計な時間がかかることがあります。ただレシートをこまめに取り出してしまえばいいだけなんですが、なかなかそれをやらないんですよね。こういった、“やらないと後で滞る”ことを、“どこでどうやるのか”という仕組みを作る。それが、この本で伝えたかったことです。

面倒な単純作業を、朝の時間を使って習慣化する「モーニングリスト」などがそのひとつですね。

習慣化って難しいですよね。ただ、誰もがすでに習慣になっていることがあったりしませんか? たとえば私の場合は、毎朝コーヒーを淹れて飲むこと。そんな、自分が好きでやっている習慣と面倒な作業を一連の流れにするという方法です。
朝起きてから10分くらいの間で、シュレッダーのごみを捨てる→コーヒーを淹れる→財布を整理する→名刺を整理する→自分の名刺を補充する→コーヒーを飲む、といった「やるべきタスク」をまとめたセットリストを作り、それに沿って作業する。タイマーを使って時間を計ることも大切です。こうすれば、自然に作業に入れますし、やり忘れもありません。

本の帯に謳われている名刺管理術なども斬新な方法です。

名刺はホルダーで管理するべきだと思いがちですが、本書で紹介したのは、「名刺は整理せずに日付スタンプを押して、時系列に重ねて輪ゴムでとめる」という方法。このほうがずっと簡単に管理でき、必要なときに必要な名刺にすぐにアクセスできます。名刺ホルダーが登場した時代と今とでは、仕事のスピード感が変わってしまっているんです。
私自身も、多い時は一日に30~40人の方とお会いします。名刺ホルダーでは追いつかず、これよりももっと合理的なやり方があるんじゃないかと試行錯誤の末、現在のシンプルな整理術にたどり着きました。
もちろん、日付は手書きでもいいですが、スタンプのほうがラクですし、スキャナで読み込んでテキスト化する際にもスタンプの方が確実に読み取ってくれますよね。

現代にマッチした様々な整理術が詰まった一冊で、どの章からでも読みはじめられるのも魅力です。先生が特に読んでほしいところ、オススメの章などはありますか?

そうですね、たとえばパソコンのファイルの整理法についてでしょうか。これまではパソコンのフォルダを階層構造で整理するのがスタンダードでしたが、それは紙のファイリングシステムがあった時代の名残の、古いやり方です。
今はファイル名でも検索ができるので、どこか一つのフォルダにガサッと放り込んでおけばいい。時間をかけてきれいに整理する必要はないんですね。代わりに、検索しやすいタイトルをつけるということが重要になってくるので、このタイトルの付け方のコツなども紹介しています。

特にどんな人に読んでもらいたいですか?

仕事ができる人ですね。デキる人には必然的に仕事がたくさん集まるわけで、INが多い状態になっているわけです。だからOUTのスピードを上げないとあらゆるものが溜まってしまう。そういう状態になってしまっている人には、何かしらのヒントを見つけてもらえるのではないかと思います。
それから、今は仕事術の本というとデジタルに偏っているものが多いのですが、本書ではなるべくアナログな部分も盛り込んで、「今日からできる」と思える内容にしました。
デキるビジネスパーソンというのはやっぱり働き盛りのベテラン層になってきます。彼らはデジタルネイティブの世代ではない人が多いですので、そこがコアターゲットとなっています。
もちろん、仕事をはじめたばかりの新入社員がイチから読んでも得るものは多いと思います。

制作中に苦労された点はどんなところでしょうか。

文章を書いたり、校正刷を読んだりしていると、「この通りにできているのか確認しよう」というように、もう一度片づけたくなってしまって少々困りました。
読者の人が読んで動きたくなるような本が理想なので、そういう意味では、自分が動きたくなるということはいい傾向かもしれません。
こういった仕事術の本って、読んで終わりではなく実践してもらわなければ意味がありませんよね。文章のリズムや文体も含め、実際にやりたくなるようなコンテンツに仕上げることを意識しました。
本書を書くにあたって、今までやってきたことをもう一回振り返り、「あ、こっちのほうがやっぱり合理的だよね」と私自身も考え直すきっかけをもらったように思います。

確かに、私も本書を読んで、実際にデスクトップとスマホのアプリ、財布の中身を片づけました。本書は「机まわりとモノの整理」「タスクの片づけ」「デスクトップの掃除」「超速メール術」など読みやすく分けられていますが、その流れで、“人間関係の片づけ”というコンテンツが盛り込まれているのも新鮮です。

人間関係と書きましたが、要は自分の気持ちを整理して、快適に過ごすための環境づくりです。整理といっても、人間関係を断ち切るとか完全に無視するというわけではなく、少々負担に感じるような関係からは、物理的、時間的に距離を置く、という方法を提案しています。
たとえば、引き受けるのを迷う頼まれごとであれば「今はちょっと忙しいので、2カ月後くらいにもう一度連絡をいただけますか」と言ってみます。たいていの人は忘れてしまいますし、2カ月後にもう一度連絡が来たらそれは本気の頼みごとなのだと思って、そのときにまた向き合えばいいのです。

本書には、毎日の読書時間を1日30分と決めていると書かれていますが、その30分でだいたい一冊を読み切るそうですね。そんな美崎さんのオススメの一冊をお教えください。

ビジネス書でも小説でも何でもジャンルを問わず読みますが、最近読んで面白かったのは、『あなたの人生、片づけます』(双葉社)という連作短編集です。部屋が汚れた4人の人物が登場するのですが、それぞれに心に何かを抱えている。その心を整理することで部屋も片づいていくといった物語なんです。
これは、本書を執筆するにあたって、関連本を探しているうちに見つけました。私は本を書くときに、関連本を片っ端から読むんですね。類書ではどんなことが書かれていて、私が伝えるべきことはこういうことで、抜かせない要素はこれで……と分析する。もともと研究者だったので、なんでも研究してしまう性なんです。
こうして作り上げた本書が、みなさんの机の上も心の中も上手に整理できるきっかけとなれば幸いです。


著者プロフィール

美崎 栄一郎 (みさきえいいちろう)

1971年生まれ。大阪府立大学大学院工学研究科を修了後、花王に入社。商品開発部門に配属される。衣料用洗剤「アタック」などの日用品から、化粧品ブランド「ソフィーナ」など幅広い商品を担当。また、ニコンと共同で「多視点画像解析システム」を開発するなど、プロジェクトリーダーとして活躍する。

入社後数年間は、残業が月100時間を超えるほどのワーカホリックだったが、中堅社員時代に受けた業務改善研修がきっかけで、自身の働き方を見直すようになる。業務フローの改善、身のまわりの整理、情報管理の見直しなどさまざまなことを片づけ、本書のもととなった業務効率化のための片づけメソッドを確立し、残業をゼロに。その後、社内で裁量労働制が導入されたことで、さらに業務を効率化し「12時出社・5時退社」の働き方を実現する。

2011年に商品開発コンサルタントとして独立。大手から中小企業まで数多くの商品開発を支援している。一方で、企業や団体での講演や、「整理術」「ノート術」「仕事効率化」「デジタル端末などの使い方」など、個人向けのセミナーも行っている。

ベストセラー『「結果を出す人」はノートに何を書いているのか』(ナナ・コーポレート・コミュニケーション)をはじめ『「結果を出す人」の仕事のすすめ方』『iPhoneバカ』『iPadバカ』(すべてアスコム)など著書多数。NHKをはじめ、テレビやラジオなどメディア出演多数。

著作一覧

超速片づけ仕事術

定価 1,296円(税込)
判型 46判変形
体裁 並製
頁数 192頁
ISBN 978-4-7612-7249-4
発行日 2017年4月17日

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