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池田哲平先生

著者インタビュー『自分の価値を最大化するクオリフィケーション思考』著者・池田哲平 先生に聞きました!

更新:2015.08.28

8月に発売された『自分の価値を最大化するクオリフィケーション思考』。著者の池田哲平先生は、41カ国で1万人以上のリーダーを育成してきたビジネストレーナーです。本書の元となったグローバル企業で出世する資質(クオリフィケーション)を高めるためのメソッドに定評があり、指導した人々から絶大な信頼を得ています。外資系企業で働いている方にはぜひ読んでほしい1冊です。今回は、外資系企業でやっていいこと、いけないことについて伺いました。

本書を執筆されたきっかけを教えてください。

日本の労働環境が急激に変わりつつあるという危機意識からです。安倍政権が雇用制度の規制緩和を進めていますよね。現在、日本ではグローバル化の人材が育っていないので、世の中の変化に対応していくために根本的な構造から変えなければいけないという問題があります。
商品がいいのはもう当たり前の時代。プロダクツだけではなくてもっと“人”の部分にフォーカスをしてグローバル対応をしていく、という認識に変わっていかなければいけないと思います。

本書をどんな方に読んでほしいですか?

特に20代から40代くらいのビジネスマン、そして実は女性に読んでほしいなと思っていて。というのは、日本では外資に比べてまだまだ女性の活用が進んでいませんよね。日本の会社で実力を発揮できないまま悶々としている女性が、「やっぱり海外に行こうかな」「外資で働こうかな」と気づいてもらえればいいかなと。
海外では定年制はないですから、40代50代でもセカンドキャリアは全然可能だと思います。

この本では「外資系で出世する」ということがテーマになっていますが、様々な会社を見てこられた中で、外資系の会社でやってはいけないことを3つ教えてください。

まず、1つ目は“黙っていること”。本書の91ページにも書いていますが、会議などで意見を発しなかったら、何も考えていない、仕事をしていないとみなされる。そして発言する際には、しっかりとした「論理」と、なぜそう思うのかという「根拠」が必須ですね。
2点目は、140ページにあります、“ビジネス以外の場での雑な振る舞い”です。たとえば、日本と違い、海外では、酒を飲んで騒ぐ、失言する、寝る、といったことはとても信頼を損なう行為です。
3点目は、“フェアじゃないこと”でしょうか。自分は偉くて相手は格下だ、といった態度はNGで、常にフェアでいる姿勢が大切です。日本の場合は「お客様が神様」で、サービスや商品を提供する人が下、というようなところがありますが、サービス側も顧客を選ぶ権利を持っているわけです。「融通を利かせろ」と無理を言ったりすることを、海外企業の人々は非常に嫌いますね。

著者の写真

コンプライアンスに対する意識もだいぶ違うかなと思うのですが。海外企業では不正がないかを調べるために、コンプライアンス担当者が、社員の休暇中にメールやアクセス履歴をチェックすることもあるとか。

そうですね、ですから外資に勤めているビジネスマンは、無用なトラブルを避けるため、仕事のPCとプライベートのPCを物理的に分けている人が多いです。しかし一方で、アメリカでは「BYOD(Bring your own device)」という取り組みが進んでいます。オンライン上のソフトウェアなどを利用し、1台のパソコンで仕事とプライベートを使い分けるという方法です。その方向でソリューションを提供し、仕事の環境を整えているという会社も増えています。

会社の情報を守る、というのは思った以上に難しいことなんですね。

これは会社のポリシーなどによるのですが、あらゆるルールを厳格に決めている会社もあります。たとえば宿泊するホテルの、壁の厚さやインターネットセキュリティの状態、さらにはその経営者やファイナンスの状態までをも全てチェックして決めていたり、移動手段であれば、どことどこの国以外は市中タクシー全面禁止と決まっていたり。スケジュールを出すときにはダミーを作って2つ出すといったルールもあります。
厳しいように思いますが、その都度、その国々でルールを変えるのではなく、全世界をカバーできるルールを持っている、ということですよね。

なるほど。次に、外資系の会社でやっておくといいことを3つ教えてください。

まずは積極的に会社でのトレーニングやプロジェクトに関わっていくことです。海外では、人材を育てるための教育やトレーニング、アサインメントの提供が徹底しています。会社から提供されるものに関しては、自由参加のものでも全て参加するくらいの気持ちが必要だと思います。
2つ目は、会社のビジネスがどこに向かっているのかを、経営者視点で見て常に読み取ること。先ほどのトレーニングやアサインメントもそうなんですが、会社が提供しているものには、実は明確な意図がある。その情報から会社の方向性の変化などを読まなければ、生き残れませんし、本当に自分のやりたいことがその会社でできるか見極めなければ、「こんなはずじゃなかったのに」と苦しみながら仕事をすることになってしまいます。
外資系の会社では、自分個人の能力を常にアップし、同時にネットワークを維持し、自分の仕事の結果を出さなければいけない。右手右足、左手左足を縛られた状態で100メートル走で世界新記録を出せというのと同じだ、とよく言われるほどです(笑)。
そして3つ目は、仕事でハードな分、仕事以外の切り替えのできる場所は持っておくこと。外資のビジネスマンは、自社の人間関係も良好ですが、外の人間関係もきちんと持っている感じがします。プライベートと仕事がオーバーラップしていないんですね。

やはり、日本とはまったく異なりますね。では、本書の執筆中に一番苦労した点や、編集者とのやりとりで印象に残ったことがあれば教えてください。

結構ありますが……。何を伝えたらいいのかがうまくまとまりきらず、なかなか担当の重村さんにバシンと「これ面白いですね」と言われる機会がなかったように思います(笑)。
でも重村さんと組んですごく良かったなと思うのは、正直になんでもダメ出ししてくれるので、「この部分は直せばいいんだな、切ればいいんだな」というのがよく分かった点。自分の精神的な苦労はありましたが、そういう意味での苦労はなかったですね。

同席していた重村
たとえると階段の5段目くらいで伝えたい内容のレベルがすごく高すぎたり、「降りてきてください」といったら降りすぎちゃったり、というような。そのあたりのバランスが難しかったですよね。

そのさじ加減が僕自身もわかっていなくて。自分と読者の間の橋渡しをしてもらったことがとても良かった。最初に書いたものから順番も入れ替えたし、まとめ方もずいぶん変わりましたが、できあがった作品を見て、我ながら「よく作品になったな」と。
だから、編集者の人ってプロだなと思いました。読者の目を考えて、質問していただくことが的確で。それで書き直したらやっぱり良くなっている。
そして、本を作るときはやっぱり編集者との相性が大事だというのは今回でよく分かりました。重村さんとじゃなければこの本は出なかったなとすごく思います。

ありがとうございます。最後に、個人的にオススメの本があれば教えてください。

ロバート・B・チャルディーニの『 影響力の武器』。これは衝撃でしたね。返報性、一貫性、希少性など6つのシンプルな法則があって、その倫理に沿って世の中が動いているという。いわれてみれば「なるほどなあ」と思う社会心理学の本です。名著ですね。自分の頭の中が整理されて、自分のやっていた行動などにすべて紐づけられる。7、8年前くらいに読んだのですが、もっと若い時に知っておきたかったなと思いました。

著者プロフィール

池田哲平 (いけだてっぺい)

1967年生まれ。東京都出身。年間1000人以上のグローバルリーダーを育成するビジネストレーナー。
小学校卒業後、中高一貫の有名私立進学校に進学するも大学受験に失敗。19歳で英会話教材の販売会社に就職するが1年で退職し、イギリス系金融仲介会社に雑用係として採用される。当初は書類運びやお茶くみなどをしていたが、社員の大量退職を機に為替取引のブローカーをまかされる。その後、関連会社の香港支店、シンガポール支店に転勤。シンガポールでは、邦銀金融機関担当のアシスタントマネジャーとして、シンガポール人のほか、マレーシア、イギリス、オーストラリア人の混成チームを率いて活躍する。
さらに、英蘭系ハーローサスーン証券、横浜銀行シンガポール支店などでマネジャー兼トレーダーを歴任さまざまな国の部下をマネジメントする。
98年、横浜銀行を退行。IT関連の会社を起業するも失敗し一時ホームレスに。再起をはかるため、海外に赴任するリーダー向けのビジネストレーナーを始めたところ、たちまち評判となり、有名グローバル企業から依頼が殺到。これまでの受講者は41カ国で1万人以上にのぼる。本書の元となったグローバル企業で出世する資質(クオリフィケーション)を高めるためのメソッドに定評があり、指導した人々から絶大な信頼を得ている。

著作一覧

自分の価値を最大化するクオリフィケーション思考

定価 1,512円(税込)
判型 46判
体裁 並製
頁数 192頁
ISBN 978-4-7612-7106-0
発行日 2015年8月3日

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