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お金の叡智
定価 2,160円(税込)
判型 46判
体裁 上製
頁数 368頁
ISBN 978-4-7612-7335-4
発行日 2018年4月16日

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お金の叡智

内容紹介

本書の著者は、フランスで哲学と文学を修め、作家・エッセイストとして活躍する著者パスカル・ブルュックネール氏。ロマン・ポランスキー監督によって映画化された小説『赤い航路』や、『無垢の誘惑』(法政大学出版局)を発表するなど、多才な活躍を続けています。パリ政治学院で教鞭をとるパスカル氏が、お金をめぐる3つの神話について紐解いたエッセイ集です。

・お金は世界を支配するのか?
・富裕は人々を不幸にするのか?
・お金と愛情は両立しないのか?

という言説は、どこまで本当なのでしょうか。
人間とお金の愛憎入り混じる関係を、宗教やお金に対する偏見、持っている人と持たざる人という視点から分析しました。キム・カーダシアン、カニエ・ウェスト、パスカル、プラトン、キルケゴール、バルザック、フィッツジェラルドと文豪、政治家、哲学者、セレブリティなどなど…昨今の人物たちのエピソードや古典文学を引用しています。
本書は、お金の儲け方や使い方を教えるビジネス書でも、経済書でもありません。お金の起源を巡る、壮大な「知の旅」へお連れします。

◆海外で絶賛!
「パスカル・ブルュックネールは、人とお金の関係が、その人となりや私生活についてすべてを物語ると論じる。刺激的で今こそ読むべき1冊」
―ル・モンド紙(フランスの有力紙のひとつ)

「本書は、挑戦的で有益な論説であり、人々のお金に関する愛憎半ばする気持ちについての珍しい探求であり、それに伴う偽善の探求でもある」
―ル・ポスティリョン紙(フランスの有力紙のひとつ)


◆本書について
お金について何を言おうと、必ずその反対語もついてまわる。

お金は粗野であり高貴である。
虚構でありながら現実でもある。

人を引き離すこともあれば、
結びつけもする。

たくさんあれば恐ろしくなるが、
足りないのも恐ろしい。

悪を行う善であり、
善を行う悪でもある。

お金は叡智探究の裏付けになる。
これは二つの意味に理解される。

お金を持つのは賢明であり、
それに対する批判的思索も賢明だということだ。

お金は常に我々に自分の欲望、財産、
負債と折り合いをつけるよう強いる。

誰であろうとすべての人を哲学者にしてしまう。
賢く考えることは、自分自身と他人のために賢く遣うことでもある。

お金は露呈させる。ケチと浪費家、守銭奴と嫉妬深い輩を暴く。
懐具合はすべてを明らかにする。

誰もお金に気を許せない。
それを憎んでいると信じている者でも、
内心ではそれを崇めている。

それを崇めている者は、過大評価している。
それを軽蔑しているふりをしている者は、自分をごまかしている。

問題をはらんだ情熱、不可能な非難。そこが難しいところだ。

お金について語ることは常に、自分について語ることである。

著者について

パスカル・ブルュックネール
パスカル・ブルュックネール(PASCAL BRUCKNER)

1948年生まれ。哲学と文学を修める。パリ政治学院で教鞭をとるかたわら、作家・エッセイストとして活動している。哲学的エッセイから小説まで幅広いジャンルを手がけている。

邦訳書に『無垢の誘惑』(法政大学出版局)、ポーランド出身の映画監督ロマン・ポランスキー監督によって映画化された小説『赤い航路』(扶桑社)などがあり、多才ぶりを発揮。多数の著書があり、これまで翻訳された数は24カ国に及ぶ。

山形 浩生
翻訳家。1964年東京生まれ。東京大学工学系研究科都市工学科修士課程、マサチューセッツ工科大学不動産センター修士課程修了。大手調査会社に勤務する一方で、科学、文化、経済、コンピュータなどの幅広い分野で翻訳・執筆活動を行っている。
著書・翻訳書多数。訳書に『21世紀の資本』(みすず書房、2014年)、『アニマルスピリット』(2009年)、『それでも金融はすばらしい』(2013年)、『アイデンティティ経済学』(2011年、いずれも東洋経済新報社)のほか、『自己が心にやってくる』(早川書房、2013年)、『自由と尊厳を超えて』(春風社、2013年)などがある。

森本正史
翻訳家。訳書に『21世紀の資本』(2014年)、『パクリ経済―コピーはイノベーションを刺激する』(2015年、いずれもみすず書房)、『21世紀の不平等』(東洋経済新報社、2015年)などがある。

目次詳細

第1部 お金を崇める者と軽蔑する者
第1章 節操なき金漁りは悪魔の糞
第2章 貧困者の至高の尊厳について?
第3章 お金の話はタブーのフランス
第4章 お金に精神的価値があるアメリカ

第2部 黄金の仔牛(お金の象徴)をめぐる三つの神話
第5章 お金は世界の支配者か?
第6章 富裕は人々を不幸にするか?
第7章 卑しい計算ずくは崇高な愛を殺したか?

第3部 金持ちの責任と義務
第8章 ブルジョワジーの価値観はリハビリすべきか?
第9章 金持ちになるのは犯罪ではない( また貧乏に陥るのは美徳ではない)
第10章 奪う手、与える手

結論 お金については分裂した思考を容認しよう