30歳からの営業力の鍛え方
内容紹介
「あなたの10年後の目標は何ですか?」
私が営業研修で必ず尋ねる質問です。目標が明確で、自分のキャリアをデザインできている人はそう多くはありません。いつまで営業の第一線で活躍できるだろうか?年収は上がり続けるだろうか?営業マンとしての市場価値はどのくらいだろうか?みなさんそれぞれに自分自身のキャリアに不安を抱えていらっしゃいます。
企業の寿命より、ビジネスマンの寿命のほうが長くなってしまったのですから、自分のキャリアは自分で高めていかなければ、誰も助けてはくれません。
本書では、20代後半から中堅といわれる30代の営業マンが身につけておきたいスキルを、営業マン自身が自分で身につけられるように、5つのステップに分けて説明しました。ステップ1から順番に実践していただければ、必ず結果に結びつくように整理されています。
営業の成果を考える基本は「量×質」です。2倍の成果を得たければ、同じ質(確率)で2倍の量(アプローチ数・商談数)を頑張るしかありません。営業の質は、短期間に強化できませんが、営業の量は、行動の見直しですぐに改善できます。2割?3割の改善はそんなに難しくありません。
「現状でも忙しくて余裕がない状態なのに、どうやって改善するのか、、もっと働けというのか?」??答えはYesです。もっと働いて欲しいのです。
営業マンは、業績が命です。成果が出ないなら、人よりたくさん働くのが当たり前です。
人の能力にはそんなに差がありません。他の営業マンより結果が出ないことは、努力が足りないと言わざるを得ません。
私の自慢はたくさん働いたことです。自分の能力には自信がなかったのがよかったのでしょう。人よりたくさん働くことでトップ営業マンを取り続けてきました。人よりたくさん働くと、自然に仕事体力(激務に耐えられる瞬発力と持続力)と、仕事能力(安定的に成果を出し続けられる再現性のある実力)が身につきます。たくさんの仕事量をこなすことで成果を生み出すコツがわかってきます。そうすると業績の上げ方がわかってきます。
行き詰ったら、まずは人よりたくさん働いて下さい。ただし、「とにかく無我夢中で働きなさい」といっているわけではありません。有効でないことをたくさんこなしても、やっぱり成果は上がりません。そして人よりたくさん働くことにも、どこかで限界がきます。疲れます。その内容、効率性、効果性を高める賢い工夫が必要です。
第2部のステップ1では効率的に活動量を増やす方法を説明します。ステップ2以降は、効果的な質の高め方です。ステップ2で対象顧客を分析して絞り込み、ステップ3でニーズを把握し、ステップ4で提案力を磨きます。ステップ5では、課題解決力を向上し、営業マンとしての付加価値を高めます。実践的な内容ですので、5つのステップの実践で「売る力」を明らかに強化します。意識できるはずです。
加えて、第3部ではすぐれた営業マンの行動習慣を10カ条にまとめました。ここでは、営業マンとしての総合力を身につけてください。表面的なスキルやテクニックではありません。どこの業界でも通用する原理原則に基づいた考え方を整理しています。
私は営業現場で鍛えられました。営業マン歴6年、営業マネジャー歴8年、営業部長、支社長歴1年、コンサルティング歴6年、私自身、リクルート時代の上司や仲間、そしてお客さまに育てられ、そして営業マンを育ててきました。ですから、本書にまとめた内容は、一部のトップセールス、特殊なセンスの営業マンのノウハウではありません。後輩の成長が驚異と感じ始めた営業マン、壁にぶつかってあと一皮むけたいと試行錯誤を繰り返している営業マン、部下や後輩に具体的な言葉で、体系立てて営業ノウハウを伝え、リーダーシップを発揮したいと考えている営業リーダーの方々のためにまとめました。
本書の内容が、多くの方々の成果に結びつき、日々の営業活動に自身を持っていただけるようになることを願ってやみません。どうか、頑張ってください。
目次詳細
第一部 売れる「営業キャリア」を積み上げるために
第二部 確実に成果に結びつく「営業力5段階強化法」
STEP1 効率的に活動量を増やす
STEP2 強化すべき顧客を明確にする
STEP3 顧客ニーズを把握する
STEP4 提案力を高める
STEP5 課題解決力を高める
第三部 できる営業マンの行動習慣10カ条