読者と著者の往復書簡

vol.4 『赤ちゃんにもママにも優しい安眠ガイド』など清水悦子さん

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――清水さんが初めて手掛けられた『赤ちゃんにもママにも優しい安眠ガイド』は、16万部の大ヒットとなりました。

清水さん 
はい。ありがたいことに、たくさんの方に手に取っていただきました。
私自身、娘の激しい夜泣きに半年間苦しみ、でも当時は、夜泣きに関する情報って分厚い海外の翻訳本くらいしか見つからずに愕然としたんです。多くの人が悩んでいるはずなのに、極端に情報が少ない。

それなら自分でやるしかないと、睡眠医学や発達心理学などを学びつつ、理学療法士としての視点も交えながら、夜泣き改善に試行錯誤した経験をまとめたブログがたくさんのお母さんに支持をいただくようになりました。そして、書籍として出版をしていただいてからは、様々なところから講演・講座の依頼をいただくようになりました。

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本書はタレントの小倉優子さんをはじめ、尾木ママやモデルのSHIHOさんなど
数多くの著名人に紹介され、夜泣きに困るママたちのバイブルに。

「赤ママ」を読んでから講座に参加してくださるお母さんも増え、講座後は「うちの場合はこうで」「この方法を試しているけれどうまくいかなくて」など個人的に質問や相談をされるお母さんたちが列を作られます。

そうしたたくさんの声を参考にし、さらにブラッシュアップして生まれたのが、第2弾の『イラストでわかる! 赤ちゃんにもママにも優しい安眠ガイド』です。

――「赤ママ」の感想を反映したり、追加の質問にお答えするQ&Aなども設けられていますね。どちらの書籍も、おハガキでの感想をたくさんいただいています。

清水さん 
本当に嬉しいですね。これだけの方が本を読んでくださって、手書きで感想を書いて送ってくださる。しかも、びっしりと細かい文字でたくさん書きこまれていて、その想いが伝わってきます。

中でも多かった印象的な感想は、「みんな悩みながら育児をしているんだ、自分だけじゃないんだなと励まされた」という内容。私も育児で悩んでいたころに、見ず知らずの人の何気ない優しさに触れ、スーパーで号泣してしまった経験があります。現在、複雑な気持ちを抱えているお母さんたちのお役に立てれば嬉しいです。

それから、ママだけじゃなく、パパやおばあちゃんからの感想もいただいています。みんなで協力しながら子育てをしているんだなとグッときますね。「友人の出産祝いにはこの本を贈ると決めています」というご感想もとてもありがたいです。

 

――今回、お返事の色紙をお贈りする方を2名選んでいただきました。その理由をお聞かせください。

清水さん 
まずは“7カ月の息子が12時を過ぎても眠らない。この本を読んで、半信半疑で試したところ、夜7時過ぎに寝てくれました。子どもが夜早く寝てくれると自分の時間も持て、ストレスもたまらず余裕もできました”と書いてくださった方に。

img_799501取材当日は清水さんのお子さんも同席して親子でおハガキを選びました。
「発売したのは2011年なのに、嬉しいですね」と清水さん。

本って読んで終わりになることも多く、実行に移すのはハードルがひとつ上がると思うのですが、この方は半信半疑ながら実践してくださったことが素晴らしいなあと思います。

それからもう一方は、“6章が心に響いた”と書いてくださった方。この章では、ハウツーというよりも心の面に触れた、個人的に思い入れのある章なので、とても嬉しいです。

私がもっとも悩んでいたときに誰かに言ってほしかった、「大丈夫。1人で頑張らなくてもいいよ」というメッセージを皆さんにも届けたいという想いで書いたので、それが少しでも伝われば幸いです。


著作はこちら

9784761267971_shimizu 9784761269579

著者について
清水悦子

夜泣き専門保育士。大阪府出身、現在横浜市在住。
東京都立保健科学大学(現・首都大学東京)卒業後、理学療法士として都内の病院などに勤務、出産を機に退職。
長女の壮絶な夜泣きで、育児ノイローゼ状態に。このままでは家族がつぶれてしまうという想いから、夜泣きについて勉強を始める。元医療従事者の視点を生かし、夜泣きは睡眠障害の一種ではないかと考え、生活リズムを主体とした夜泣き改善方法にたどり着く。これにより、半年悩まされた夜泣きが、たった5日で改善された経験に衝撃を受け、同じように夜泣きに悩むママ・パパたちに伝えたいと立ち上がり、保育士資格を取得。
2011年、ネット上で発表していた「赤ちゃんにもママにもやさしい安眠ガイドブック」を書籍化(『赤ちゃんにもママにもやさしい安眠ガイド』)。16万部のベストセラーとなった。その内容をより読みやすく大判サイズにし、イラストをふんだんに使ってまとめたものが『イラストでわかる 赤ちゃんにもママにも優しい安眠ガイド』である。
2013年3月、お茶の水女子大学大学院・人間文化創成科学研究科 博士前期課程を卒業、同年4月より東京大学大学院・教育学研究科博士課程に進学し、さらなる研究に励んでいる。
ブログ「赤ちゃんの夜泣き対策の王道、ここにあり!」


当選された方には、近日メッセージ入り色紙を発送いたします。

次回の更新は2月を予定しています。お楽しみに!