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2020年のわたし「時代を追いかけるのではなくちょっと先読みして考えたい」ロザン

漫才とコントの両方のネタを演じ、どちらにも定評があるロザンのお2人。近年では、「京都大学卒」の肩書きを武器に、数々のクイズ番組で優勝するなど大活躍されています。今年20周年を迎えるお2人に、これまでの軌跡と今後の抱負などについて伺いました。前編に続き、後編をお届けします。

文/山岸美夕紀 撮影/中山かつみ 企画構成・コーディネート/板垣響紀 掲載日:2016/09/09

今年でちょうど結成20年ですが、これまで、一番大変だった時期はいつですか?

宇治原さん

それがまったく――

菅さん

ないんですよね。途中で芸人を辞めようかなと思ったことが一度もない。ほかのコンビをうらやましいと感じたり、比べて焦ったりというのもなかったですね。自分たちのスピードで行けば一番早く着くんやろうという確信がありました。

それはすごいです! デビューしてどれくらいから芸人として生活できるようになったのですか?

菅さん

19歳でデビューして、21歳でもう飯を食べられていたかな。

宇治原さん

オーディション受かるまでに1年半かかっていますけど、そこからずっと緩やかな上り坂を上っているような感じですよね。「1回ドーンと登ってそこから落ちて、あのころの給料から何分の1に下がった……」というような時期が一回もなく。芸人としてうっすらご飯を食べられるようになってから、ずっと勾配2%くらいじゃないですか?(笑) 急激な坂はしんどいでしょ。
菅が、博打を打つような当て方をしないようにしてきたんでしょうね。「何でもいいから打ち上げたらええねん」とヘンに狙いに行かない。

菅さん

たとえば“一発芸”が流行して「よし、ちょっと俺らもやろうぜ」と思っても、たぶん、ネタが出来あがったときにはそのブームは終わっているんですよ。時代を追いかけるとついていかれへん。それやったらちょっと先読みして、それプラス自分たちができることを考えるべきですよね。そこが一番難しいんですけれど。

緩やかな歩みだったとおっしゃってはいますが、関西でアイドル的に大ブレイクした時期もあったり、クイズ番組で優勝されたりして大きな注目を浴びていますよね。でも、浮かれたりせず、地に足がついていらっしゃる印象があります。

菅さん

特に宇治原はこれ以上天狗にはならないんですよ。もともと“天狗スタート”なんで。(笑) たとえクイズ番組で優勝しても、「まあ、そらそうやろう」と。少しだけ酒の量が増えるくらい。(笑) 

宇治原さん

そうか、鼻が伸びない。もともと伸びきっちゃってるからね。(笑)

(笑)宇治原さんは、菅さんに結構いじられていますが、全く動じないんですね。

菅さん

動じないですよ。「なんか庶民がはしゃいどるな」っていう。(笑) 彼が怒ってるの見たことないですからね。だって、もともと「この世界は間違っているものだ」と思って暮らしているから。自分以外は皆間違えるものなんやと。神の視点ですよね。

宇治原さん

皆どんまい、と。(笑)

菅さん

これは素晴らしいですね。タクシー運転手が道を間違えたりしたら庶民は怒るじゃないですか。でも彼としては「だって庶民やもん、間違えるやろ」と。日本にはこんなに道があるんやから。

宇治原さん

どんまい、道、増やしすぎたんやなと。って、なんやそれ。(笑)

「楽しくない」と感じるのは
自分の身の丈に合っていないから

お2人は本当に仲が良いですね。ケンカもあまりしないですか?

宇治原さん

そうですね。「こっちの方がいいんちゃうか?」というのはあったりしますけど、ケンカはないかな。

菅さん

意見が分かれた時は、基本的には宇治原の方を採用しますね。僕が考える分、最終決定は宇治原にあるという感じで。選択肢を2つ用意しておいて、僕がどっちを選ばれてもいい状態にしておくとか。
結婚していない僕が言うのもなんですが、コンビって夫婦間に似ていると思っているんです。結構、些細なことでも2人で話し合うんですよ。そうやって微調整して。じゃないと、小さいことが後々大きくなって、何年後かに取り返しがつかない関係性になることもありますよね。だから、これまでそんなに大きな失敗がないのかな。逆に言うと、そうでなければ、大きな失敗もある分、もっと大きな成功もあったかもしれないですけどね。

宇治原さん

まあ、性格でしょうね。他の人に対してはともかく、この2人がぶつかることはないですね。

菅さん

宇治原はこれがやりやすいかな? やりにくいかな?ということを常に考えるのが僕の役割なので、長く続いているのは、ひとえに僕のおかげだと思いますね。(笑)

宇治原さん

自分で言うか。(笑) まあ確かに、菅は、ネタや、コンビのバランスなんかを考えるわけなので、僕としては、できるだけ“わかりやすい人物”でいたほうがいいんやろうなとは思ってます。なんか変なことはしないでおこう、とか。

菅さん

たぶん僕らって周りを見るのではなくて、ずっとお互いを見て進んでいる。で、彼の鼻がずっと伸びてるから、適度な距離が保ててきたんでしょうね。(笑)

宇治原さん

僕の鼻そんなふうに使わんとって。(笑)

確実に、着々と進まれてきたお2人の、2020年、その先に向けてのビジョンを教えてください。

菅さん

そうですね、僕らは漫才師なんで、テレビなどでも活躍して、劇場できっちりとネタもするというスタンスでずっといたいですね。「中川家」さんや関西の「海原やすよ・ともこ」さんのような。
ネタとしては、もう少しロザン流の“時事ネタ”ができないかなと考えています。普遍的な時事ネタを扱えるようになれば強いですよね。今、ロザンならではのスタイルを模索中です。

宇治原さん

僕としては、このゆるやかな勾配の坂を、できるだけこのままの角度で上っていけていたらいいなとは思っています。仕事量も質も実力もすべて、今よりもベースアップし続けることができれば。
どんな仕事でも、ただこなすだけになると、平坦な道に見えても本当は下っているんですよね。上っているつもりでやってちょうど平坦くらいなんだと思うので、楽しみながら常に上を目指していきたいです。

菅さん

たぶん僕らが「楽しくない」と感じるときって、自分の“身の丈”に合っていないっていうことやと思うんですよ。だから、たとえば学校の授業が面白くないと感じるなら、自分の学力がその授業よりもかなり上か下かにかけ離れているということ。学校教育って平均の教育ですから。仕事もそれと一緒で、たとえばお金のために面白くない仕事にしがみついたりしても、自分の身の丈に合っていなければ楽しくない。うまく取捨選択しつつ、長く楽しんでやっていけるといいですね。芸人は、それができる仕事だと思うので。

宇治原さん

そうやね。この仕事は、同じことの繰り返しがない。お客さんも日によって全く違うし、2人で同じ漫才をやっても同じになることは一回もないんです。だから新鮮だし飽きない。楽しいから始めて、今も毎日楽しいこの道を、できる限り歩き続けたいですね。

菅さん

うん。でも、世間に求められている“答え”はこっちかな。将来の夢は、大阪府知事になることです。で、宇治原さんが枚方市長。世間のみなさんが「逆、逆!」って突っ込むという。(笑)

宇治原さん

その壮大なボケに何万人が付き合わなきゃならんの。(笑)

宇治原史規さんの推薦図書

『オリエント急行の殺人』
(ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)
アガサ・クリスティー/著

本好きだった宇治原さんが、さらに読書にハマったきっかけがアガサ・クリスティだったそう。「中学生のときに読んだ『オリエント急行の殺人』がとても印象に残っています。あまり内容を言うとネタバレになってしまうので避けますが、そんなんありなの!?と衝撃的で。そこから数十篇ある“名探偵ポアロ”シリーズを全冊揃えて読みました。僕は、読書って勉強にもっとも効果的なツールだと思っているんですが、計画的に受験勉強を進めることができた原点は、このアガサ・クリスティの本を集めるところだったのかもしれないですね」

INFORMATION

最新情報や劇場情報はロザン公式サイト、またはルミネ・ザ・よしもとへ。
公式サイト
ルミネ・ザ・よしもと

この記事を読んだ人にオススメしたい、かんき出版の1冊

前編の記事では、宇治原さんが楽しんで勉強をされていたことがよくわかりました。勉強が楽しくなる癖をつけるために、方眼ノートのメソッドを使ってみては? 戦略コンサルタントの秘密のノート・メソッドを初公開した本書は、某中学校でも実際に取り入れられています。

図解 頭がいい人はなぜ、方眼ノートを使うのか?
図解 頭がいい人はなぜ、方眼ノートを使うのか?
高橋政史 /著 
定価 1,080円(税込)
判型 B5判
体裁 並製
頁数 104頁
ISBN 978-4-7612-7037-7
発行日 2014年11月4日
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