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2020年のわたし「芸歴20年。芸人の始まりが、京大進学だったんです」ロザン

漫才とコントの両方のネタを演じ、どちらにも定評があるロザンのお2人。近年では、「京都大学卒」の肩書きを武器に、数々のクイズ番組で優勝するなど大活躍されています。今年20周年を迎えるお2人に、これまでの軌跡と今後の抱負などについて伺いました。今回は前・後編でお届けします。

文/山岸美夕紀 撮影/中山かつみ 企画構成・コーディネート/板垣響紀 掲載日:2016/08/19

大阪の進学校の同級生だったお2人は、高校時代に芸人になることを決めたそうですね。

菅さん

そうですね。宇治原とはクラスは別で、バスケットボール部が一緒でした。2人で喋っているのがほんまに楽しくて、僕から「芸人になれへん?」と誘ったんです。進学校で周りが賢い子ばっかりやったんで、これはもう、普通に就職しても勝たれへんなという気持ちもあって。よく2人で皆を集めて笑いを取ったりもしていて、お笑いならいけるかも、と思ったんですね。

宇治原さん

僕はそれまで、大学に進学したあと企業に就職するか、文系なので弁護士か何かになるんやろうなとざっくりと考えてはいましたけど、特になりたい職業はなかったんです。「お笑い」はもちろん好きではあったので、菅に誘われたときに「ああ、ええよ」と。

菅さん

大阪にある小中高一貫校だったんですが、宇治原のように高校から外部受験で入ってきた20名は、京大、東大に進むような優秀な子ばっかりやったんです。中でも彼は、いかにもな“ガリ勉”タイプじゃなく、バスケ部でスポーツもできるし、笑いも取れる、すごいヤツやなと思っていました。まあ、彼の唯一の友だちが僕だったので、僕が言うことは絶対に聞くやろうなと思って誘ったんですけど。(笑) 犬がついてくる、みたいな感覚ですよね。

宇治原さん

いや、それ活字で書いたら悲しすぎるよ。(笑)

宇治原さんは「京都大学」ご出身ということで有名ですが、その進学の動機も、“芸人のため”だったというのは本当ですか?

菅さん

そうですね。僕が「京大に入れば芸人としてウリになるんちゃうか?」なんて言って、宇治原も「そうやな」と。それが高校3年生のときで、彼はそこから1年間集中して受験勉強に打ち込んで。

宇治原さん

その1年間は、自分で立てた勉強スケジュールに忠実に、1分違わず実行しましたね。

そんな感じで、本当に現役で合格してしまうのがすごいです。計画的に芸人への道を進まれたのですね。ネタ作りも菅さんが担当されていますが、計画は菅さん、実行は宇治原さんといったタイプなのでしょうか。

菅さん

そんな感じかもしれませんね。僕が0から1を作って、宇治原にその1を100に増やしてもらうというか。

宇治原さん

菅が計画的なぶん、僕はあまり考えないほう。教科書がほしいタイプですね。

菅さん

だから、僕が教科書を作って渡す、みたいな役割かな。漫才やコントの台本もそういう感じかもしれません。

なるほど、そういうバランスなんですね。芸人になることに関して、ご両親は反対されなかったのですか?

菅さん

今では「もちろん反対やったけど」とは言われますけど、当時はそこまで反対されませんでした。言ったところで聞かんやろうと思ったんでしょうね。

宇治原さん

僕はやっぱり父に大反対されて、大ゲンカ。勘当に近かったですね。認めてもらったのはわりと最近です。

勉強は僕にとって“遊び”
ずっとその感覚なんです

周囲の反対もありながら、大学在学中から芸人を目指して活動されたのですね。

宇治原さん

NSC(吉本興業の養成所)には入学せずに、当時大阪にあった心斎橋筋2丁目劇場のオーディションを受けはじめて。

菅さん

オーディションはすんなり受かったわけじゃなくて、1年半くらい落ち続けたんです。でも、NSCに行っていない分、1年くらいは猶予があるという感覚があったので、焦りなんかはありませんでしたね。
今から考えたら辞めていても全然おかしくないと思うんですけど、あのころはもう前に進んでいる感覚しかなくて。他の人のネタを見て分析して、自分たちのネタを改良して、ネタ見せをするたびに手ごたえを感じていました。

オーディションに受かって念願どおり芸人になられて、現在、宇治原さんは様々なクイズ番組でも大活躍されています。「京大という肩書はウリになる」という思惑が見事に当たった形ですね。

菅さん

ありがたいですね。クイズ番組に出てくれているから、というよりも、それが一つの“キャラ”になってくれていて、漫才やコントのネタとして使えるという点がありがたいです。コンビとしての強みになりますからね。

なるほど。そのネタですが、管さんはどんな形で作られているんですか?

菅さん

ネタを作るときは、食事中でも風呂でも四六時中ネタについて考えています。でも、本当にめちゃくちゃいいネタができるときって、たとえば4分のネタが4分でできるんですよ。それって絶対ウケるんです。

宇治原さん

あんまりこねくり回すと面白くなくなったりするんですよね。菅さんがパッと思いついたもののほうが僕も感覚的に「あ、これ面白いな」と思うんです。

ネタが降りてくる、という感覚なんですね。では、宇治原さんには、勉強のことに関してお聞きしたいのですが、“集中力”の鍛え方のコツなどはありますか?

宇治原さん

勉強は好きやったんで、特に「集中しなきゃ」って考えたことはないですね。ゲーム好きな人がゲームを何時間もしても、それに対して「集中力あるね」って言わないでしょ。集中力を養うというよりも、勉強を好きになるのがてっとり早いと思います。勉強が楽しくなるにはどうやればいいかを考えて、勝手に集中してしまう方法を編み出すんです。
それでもやっぱり疲れることは疲れるので、受験勉強のときには、集中が続く時間しか勉強をしないようにしていましたね。10分しか集中力が持たないというのであれば、10分やって2分休憩して、を6回繰り返したら1時間勉強できるわけじゃないですか。
自分のパターンを把握して、それに沿ってスケジュールを立てるといいと思います。

菅さん

以前、そんな彼の受験テクニックなどを盛り込んで、宇治原を主人公とした小説「京大芸人」「京大少年」(幻冬舎よしもと文庫)といった本を書きました。執筆の際に宇治原の受験勉強の方法をかなり詳しく聞いたんですが、「あ、こんなに圧倒的な差があったんやな」と思いましたね。計画的で、無意味なことは一切しない。完璧に効率的なんです。

宇治原さん

僕にとって初めての勉強の経験は、2歳上の姉が小学校に上がった頃。宿題をする姉と一緒に遊びたがった僕に、母が簡単な漢字や計算問題なんかを作ってくれて「これで一緒に遊びなさい」と言ったんです。だから、僕は勉強という意識はなくて、遊びやと思ってやっていた。ずっとその感覚なんですね。

次回「ロザン的・居場所の作り方」に続きます。
後編は9月に更新いたします。お楽しみに!

菅広文さんの推薦図書

『くちびるに歌を』(小学館)
中田永一/著

ご自身でも小説を執筆されている菅さんは、やはり読書家。広いジャンルの本を読まれるそうで、その中で一冊を挙げてもらいました。「何のきっかけで手に取ったのか忘れてしまったのですが、この本を最初に読んだ時に、『新人なのにうますぎるぞ、おかしい』と感じたんです。本当に新人なのかな?と思っていたら、後に、あの乙一さんの変名だと公表されましたよね。そのときは、『やっぱりね!』と自分の中で腑に落ちたというか、気持ち良かったですね。笑いの部分も面白いし、オススメです」

INFORMATION

最新情報や劇場情報はロザン公式サイト、またはルミネ・ザ・よしもとへ。
公式サイト
ルミネ・ザ・よしもと

この記事を読んだ人にオススメしたい、かんき出版の1冊

ロザンのお二人にお話しを伺っていると、地頭の良さに驚きます。次回公開する後編ではその辺りについても更に深堀します。いきなり難しい問題は解けないけれど、小学校6年間の算数でウォーミングアップをしてみては? 親子で楽しく学べて、ビジネスパーソンの学び直しに最適です。

賢人たちからの運命を変える質問
小学校6年間の算数が1冊でしっかりわかる本
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定価 1,080円(税込)
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体裁 並製
頁数 128頁
ISBN 978-4-7612-7123-7
発行日 2015年10月19日
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