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2020年のわたし 大事なのは「共感」無個性も一つの武器

ドラマ、バラエティー、舞台とマルチに活躍している山崎樹範さん。昨年は出身の劇団カムカムミニキーナの公演に主演するなど、舞台での活動に力を入れています。いつも自然体な山崎さんの役作りのコツなどについて、たっぷりお伺いしました。

文/大山くまお 撮影/榊智朗 掲載日:2016/03/03

4月8日より、山崎さんが主演される舞台~崩壊シリーズ~『九条丸家の殺人事件』が上演されます。「崩壊シリーズ」と銘打たれていますが、こちらはどのような舞台なのでしょう?

山崎さん

ガッツリとしたドタバタコメディです。ある劇団が「九条丸家の殺人事件」というお芝居を演じようとするのですが、セリフのミスや小道具のミスや大道具のミスが次々と連鎖して起こってしまうというお話で、舞台がどんどん崩壊していくんです。要するに、拙い劇団のお話ですね(笑)。僕も舞台で過去に経験したような失敗も出てきます(笑)。こんなにコメディらしいコメディがあるのか? という感じで、本を読んでもト書きに細かいボケがいっぱい書いてあるんです。

ヘンリー・ルイス原作の、2015年度英国オリヴィエ最優秀コメディ賞を受賞した舞台ということですが、日本とイギリスのコメディの違いなどはどのように感じますか?

山崎さん

やっぱり笑うポイントが違うじゃないですか。日本の人の前で、イギリスのコメディを演じたらどうなるか、僕も経験がないのでわからない部分はありますね。今回はベタな笑いが多いのですが……こんなこといきなり言うのも何ですが、僕、あまり得意じゃないんですよ(笑)。

昨年から舞台のお仕事が続く山崎さん。「舞台は僕の出身地」とキッパリ。
舞台の持つライブ感をどんな仕事でも忘れないようにしているそうです

えっ、どういうことでしょう?

山崎さん

今回のようにト書きできっちりボケが決まっている舞台は、役者が相当達者じゃないと難しいんです。たとえば、ズボンを脱ごうとしたら足が引っかかって、トントントンと3歩進んだ先にあったテーブルに手をついたら、よろめいて転ぶ仕草でお客さんを笑わせるのは、すごく役者の技術が必要なんです。これは不安ですよ(笑)。イギリスでコメディの賞を取っているってのもね……。これで笑えなかったらどうしよう(笑)。

役作りはいつも引き算
自分自身を豊かにすることが大切

今回はイギリスで作られたドタバタコメディということで、役作りもなかなか大変だと思います。山崎さんは普段、どのように役作りしているのですか?

山崎さん

あんまり大きな声では言えないんですけど、ちゃんと役作りをしたことがないんです。お客さんって優しいから、僕が刑事とか医者の役で登場すると、「ウソつけ、お前、山崎だろ!」と思う人はいないじゃないですか(笑)。お客さんの優しさに甘えてお芝居しています。あとは、変な欲を出さないことですね。真面目な役なのに、ちょっとふざけたりはしません。自分から役に必要なものだけを残して、あとは引いていくようなイメージです。

引き算をしていくんですね。役作りのために他の要素を足していくわけではないんですか?

山崎さん

しません、しません! 他の人になんて、なれっこないですから。でも、自分自身がある程度の大きさを持った人間にならないと、引き算したときに少ししか残らないので、役柄もつまらなくなってしまいます。なるべく自分自身が豊かな人間にならなければいけないと思っているので、プライベートを大事にしていますね。

山崎さんが自分自身を豊かにするためにプライベートで実践していることは何でしょう?

山崎さん

ほとんど酒です(笑)。お酒を飲むと、感情が動きやすくなるじゃないですか。普段かけているリミッターがすぐに外れるような人のほうが、役者として優れていると思うんです。役者は、急に笑ったり泣いたりしなければいけない職業ですからね。あの感覚は大事にしたいです。翌日になると忘れていることが多いですが(笑)。

インタビューは、今回の舞台~崩壊シリーズ~『九条丸家の殺人事件』で演じる役柄の衣装で受けていただきました。
「笑ってスカッとした気持ちで帰れるのでぜひ観に来てください」と山崎さん

では、山崎さんが演技をする上で大事にしていることは何ですか?

山崎さん

“共感”です。僕は本当に無個性で、見た目も平均点。まわりの親戚や友だちの中に一人はいるような顔ですが、その分、共感してもらえる間口は広いと思うんですね。僕ができることって、そういうことなんじゃないかと思っています。

最後に、2020年の山崎さんはどのようになっていたいと思いますか?

山崎さん

人並みに幸せになっていたいですね。もう幸せになってもいい年頃なんです(笑)。守るべき家族もいて、それなりの収入があって、友達もいて、健康で美味しくお酒が飲める状態であるのが理想ですね。まずは結婚したいです!


山崎樹範さんの推薦図書

『竜馬がゆく』全8巻(文春文庫)
司馬遼太郎/著

日本でもっとも愛されている歴史上の人物の一人であると言っても過言ではない維新の英雄・坂本龍馬。『竜馬がゆく』は国民的作家・司馬遼太郎が龍馬の活躍を描き、現代に至るまでの龍馬像を確立した不朽の名作だ。「英雄譚でもあり、成長譚でもありますが、人生のヒントが散りばめられている自己啓発本としても読むことができます」と山崎さん。「たとえば、相手との意見が違ったときは、10まで相手をやりこめないようにする。それでは恨みを買うだけで、勝ちとは言えない。相手には逃げ道をつくっておくのが龍馬のやり方だったんです」。若き日の山崎さん自身も、龍馬の真似をして人間関係をスムーズにしたり、仕事がうまくいったりしたのだとか。まさに人生のお手本である。

INFORMATION

~崩壊シリーズ~『九条丸家の殺人事件』

2015年英国オリヴィエ賞最優秀コメディ賞受賞。英国でロングラン上演中のコメディが早くも日本初上陸!2016年4月8日(金)~4月24日(日)俳優座劇場の東京公演後、名古屋、大阪、福岡で順次開催。詳細はHPへ。

http://www.houkai-st.com/

この記事を読んだ人にオススメしたい、かんき出版の1冊

山崎さんの推薦図書にあがった司馬遼太郎さんの名言も掲載されている『花をながめて大切なことに気づく100の言葉』。美しい写真と名言の組み合わせで、シリーズ7万部の人気作。疲れたときにぜひ読んでみてほしい1冊です。

花をながめて大切なことに気づく100の言葉
花をながめて大切なことに気づく100の言葉
宮永千恵 /編  北村 佑介 /写真 
定価 1,404円(税込)
判型 46判
体裁 並製
頁数 208頁
ISBN 978-4-7612-7150-3
発行日 2016年2月16日
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