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ミュージカル「エドウィン・ドルードの謎」
前代未聞!? 結末は288通り!犯人はお客様が決める! トニー賞5部門受賞!観客参加型異色のコメディ・ミュージカル。2016年4月4日~4月25日シアタークリエにて上演決定。4月以降は全国巡回公演もあり。詳細はHPへ。
文/大山くまお 撮影/榊智朗 掲載日:2016/02/10
退団はトップになると伺った瞬間から考えていました。最高の瞬間をお見せできるのは、あと3作ぐらいかなって。期間にすると1年半ぐらいですね。トップスターのほとんどの方は、このような事を考えて来られたのではないでしょうか。
今振り返れば「すごいことやっていたなぁ」と思います(笑)。トップスターは何をしても主役なんですよ。どんなに有名な俳優さんや女優さんでも、出演する映画やドラマですべて主役を演じられるわけではないですよね。でも、宝塚のトップスターは、宝塚大劇場の公演はもちろん、全国ツアーや大劇場以外の公演でもすべて主役。稽古場でもトップスターを中心に動いていますし、作品もトップ次第でつくられています。365日24時間ずっとトップスターである責任感と緊張感がありました。オフの時間にお茶を一杯飲むのも、明日に向けてより良い舞台をつくるために飲んでいました。すべてのことがトップスターとしての責任感につながっていましたね。
あははは! プライベートでは買う勇気も履く勇気もなかったんですけど、お仕事をきっかけにスカートデビューできました。あるトークイベントがありまして、たまたまスタイリストさんが用意して下さったのがワンピースだったんです。ステージに出たら、ファンの方たちから悲鳴が上がりましたね(笑)。あと、お酒を解禁しました! 関西から東京に引っ越してきて、いろいろな人たちと出会いながらお酒を楽しむことができるようになったのが、とても嬉しいです。東京は美味しいお店が遅くまで開いているのが素晴らしい!(笑)
そうですね。いろいろな人とお会いし、いろいろな舞台や美術館を見に行き、東京って都会なんだなぁ! って思います(笑)。全国からチャンスをつかむために人が集まってきて、自分の好きなことをする。宝塚の下級生の頃に行ったニューヨークと同じ空気を感じます。それがすごく気持ち良いんです。新幹線や飛行機で東京につくと、「ああ、自由だな」って思うんですよ。
そこに台本・演出の福田雄一さんというすごいスパイスがかかるんです!(笑) 台本を読んでいても、「これ、どうなるんだろう?」と思ってしまうところがたくさんあって、すごく面白い(笑)。これだけ材料が揃っていて、福田さんという素晴らしい料理人がいらっしゃる訳ですから、あとは役者次第ですね。あまり頭で考えず、感じながらやっていこうと思っています。
そうなんです! 今回の舞台は客席参加型なんですよ。そこが最大のポイントですね。お客様の反応で役者の演じ方もどんどん変わっていくと思うので、それも楽しみです。東宝もチャレンジングな舞台をやりますよね!(笑) でも、ある意味、私らしいとも思っています。宝塚時代にやってきた19年の経験を活かしながら、またゼロからつくりあげていったとき、どんな女優になっていくのかが自分でも楽しみです。
変わらず、いろいろなことにワクワクしていたいですね。私のささやかな理想があって、学生の頃に個人的に英語を教えていただいていた先生が80歳を超えたおばあちゃんだったんですけど、若い人たちともちゃんと話ができる方だったんです。いつだって探究心と好奇心があって、新鮮に物事を受け止められる方で、「私もこんなおばあちゃんになりたい!」とすごく思いました。「今の若い人は~」とか「世代が違う」と思うのではなく、全部自分次第なんです。4年後、たとえ私が病気になっていたとしても、何かに興味を持ってワクワクしていたいですし、いつまでも魅力的でいたいと思います。
宝塚を退団して壮一帆という名前で芸事をすると決めたとき、すごく自由だな、と感じました。今は、その瞬間、その瞬間の壮一帆が最大限に魅力を発揮するにはどうすればいいのかを、じっくり考えています。「こういう役者がいるんだ。面白いな、魅力的だな」とご覧になる側の皆様に思っていただくために、自分自身を充実させていくことが大切。焦らず、アンテナを張って、前を向いて。舞台はもちろん、映画にもテレビにも挑戦したいですし、ナレーションなんかもいいですね。必要とされるなら、どんなところにも出かけていきたい。自由に羽ばたいて、大いに暴れて、新しい自分に出会えることを楽しみにしています!
『座頭市』シリーズなどで知られる伝説のスター、勝新太郎。芝居にすべてを注ぎ込んだ人物として、多くの同業者から尊敬を集める存在である。本書は、そんな勝についての決定版とも言えるノンフィクションだ。「若手の俳優さんを自分の車のジャガーに乗せて、突然電柱にドーン! とぶつけるんです。若手の俳優さんが“えっ!”と驚くと、“今の反応を忘れるな”と(笑)。これが演技のレッスンなんです。今こんな人、絶対にいませんよね! 本当にすごいです。感動しました」。自分も役者として勝新太郎の演技論に多大な刺激を受けたという。「すごく芸事に対して純粋な方ですよね。今の自分はどこまで純粋になれているのか、すごく考えながら読みました。勝新さんは自分にとっての理想の存在です」
前代未聞!? 結末は288通り!犯人はお客様が決める! トニー賞5部門受賞!観客参加型異色のコメディ・ミュージカル。2016年4月4日~4月25日シアタークリエにて上演決定。4月以降は全国巡回公演もあり。詳細はHPへ。
宝塚時代ではリーダーシップを発揮することの多かった壮さん。真矢ミキさんがトップだったときに真矢さんから「壮ちゃん」と呼ばれたことがなによりも嬉しかったとか。「自分がトップになったときは、下級生へ積極的に声をかけるようにしました」と壮さん。リーダーとしての振る舞いやチームで働くことの大切さを知るには、本書もオススメです。