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2016.12.15

【実施報告】「復興地岩手の“挑戦者”から学ぶリーダーシップ」デモツアー

守屋智敬氏
株式会社モリヤコンサルティング 代表
一般社団法人アンコンシャスバイアス研究所 代表理事

数社の人事研修ご担当者をお連れし、岩手での「三陸観光再生 復興地岩手の“挑戦者”から学ぶリーダーシップ」ツアーを実施しました。
有事の際に求められる「対応力・決断力・組織力」、逆境から立ち上がった人々が発揮する「リーダーシップ」や企業人としての「マインド(使命感・覚悟)」を三陸の方々から学びます。
(かんき出版は企画協力としての立場で、岩手三陸の復興を支援しています)
  
一部ではございますが、ツアーの様子をお伝えします。

1日目

各自、新幹線で一ノ関に向かいました。全員集合したら、貸切バスで出発。
ファシリテーターのモリヤコンサルティング代表の守屋さんからのオープニングメッセージでスタートしました。
ポイントはこちらです。
・震災と企業の現場で起こっている事を繋ぎ合わせて感じてもらう。
・頭では考えずに心で感じ取るツアー。
・現地の方のお話に共感する事。私が同じ立場だったらどう動いただろうか。
・日常の当り前が当たり前でなくなる。本当に大切なことはなんだろうかを念頭に置いて考える。
・語り部の皆さんからの話は、その時の事実を聴くのではなく、その時どんな気持ちだったのかを確認する事で気付きが大きくなる。
・津波という環境変化に対して、企業人としてどう立ち向かうか?(震災当日、大丈夫だと思った人は亡くなり、大切なものがある人は生き延びた)
会社の仕組みに依存している人は環境変化に飲まれるかもしれない。仕事でも本当に大切なことを大事にしている人は生き延びれる。
・想定に囚われるな、いつも最善を尽くす、率先垂範者になれ!

~陸前高田のいまを知る~陸前高田市内視察 (NPO法人マルゴト陸前高田の代表 伊藤さん)

被災した道の駅の見学と震災当時の様子を伊藤さまよりお話しいただきました。どんなに立派なことを言っても、それを行動に移さない人は信用できない。まずは行動を起こす事が何よりも大切。

~地元行政復興にかける思いにふれる~ 『復興まちづくりに邁進する首長の苦悩と使命』 (陸前高田市長 戸羽さん)

壊滅的な被害を受けた陸前高田市。奇跡の一本松は様々なメディアで取り上げられた場所です。復興への道のりをその最前線にいる市長に伺いました。
5年前の震災は、想定を超えるのが自然の怖さを感じました。震災後、早く再生しようとしても、法律のしがらみもあり復興がないなか進まない。縦割り社会に納得がいきませんでした。
また、市民のモチベーションが上がるため、いつも創意工夫をし何か手を打っています。例えば、フロンターレ川崎を招待し子供にサッカーを教える、名古屋市と姉妹都市契約、和民社長と手を組んでつぶれた飲み屋街を学校の校庭で復活させたなどなど。とにかく住民と話をして決めています。特に、高齢者と障害者が安心して暮らせる街作りを目指しています。

<気付き>
①震災前よりよい街にする!陸前高田は人の底力が感じられる場所にしたい!
②生きていることのありがたさ、会社で働けることのありがたさ、口うるさい上司がいる事のありがたさを噛みしめて生きていってほしい。

~地域の文化を継承する~『未来に残す釜石根浜、地域の誇り』 (宝来館女将 岩崎さん)

震災の日は、私自身も波に飲まれましたが、運よくバスの下に入り込んだので、命が助かりました。呆然とする中でも、何かしなきゃと奮い立たせ、避難所として開放。電気がない時に豆電球で明かりを灯したら地域の住民から、宝来館は灯台のようで元気が出た、とういう言葉が一番嬉しかった。
いまは、震災後の生き方を見せるのが釜石の役割だと思っています。前を見て辛い時は横を見て下さい。横には大切な家族や仲間がいるのだから。それで救われることも沢山あります。
誰かがやってくれるだろうでは、何も始まらない。行動を起こさないと予算もつかない。震災から5年経ち、今が本当の正念場。これからの街づくりが一番大事。人間ピンチが多い方が強く生き抜ける。チャンスがあると甘えてしまう。ピンチピンチピンチくらいがちょうどよいと私は感じ、前に進んでいます。

2日目

朝、早起きして宝来館の前に広がる海を見つめました。海沿いには高い松の木が生えていますが、波がこの松の木を超えたそうです。朝食を終え、旅館を出発する際、女将と従業員が大漁祈願の釜石名物旗を振って見送ってくれました。

~地域づくりに取り組む若者の実践に触れる~『リーダーの決断と行動』 (おらが大槌夢広場代表理事 臼沢さん・東梅さん)

東梅さんは、被災したときはまだ高校生。周りの人の支え、優しさがあって立ち直れたとのこと。
・大切な人を大切にしてください。
・そもそも大切って何?相手が辛い時に支えてあげる事?それはあなたが考えること。
・当たり前を取り戻すのは大変なこと。人の価値は求めている人がいるかどうか。
・弱い自分を知って本当に自分を知ることができ強くなることができた。
というメッセージが胸に響きました。

代表臼沢さんのワークショップは、リーダーに必要な3つの要素について考え、感じる内容です。
ワークショップ① ~助かりそうな母親と、助かるかどうかわからない子供のどちらを助けるか~
ワークショップ② ~防潮堤を6.4Mにするか16.5Mにするか?~
ワークショップ③ ~被災した町役場を震災遺構として保存すべきか取り壊すべきか?~

それぞれのワークショップでは、「決断とは何か?逃げずに選択する。覚悟を持って決断する」「リーダーは聴く」「伝わる言葉で伝えるという事」を考えさせられました。

~資源を活かし地域の文化を守る取り組みに触れる~ 『森と海と共に生きる誇りある豊かな暮らし』 (NPO法人吉里吉里国 芳賀さん)

震災2日目、我が家に行くと家は全壊。しっぽを巻いて地元の福岡に帰ろうと思った。しかし妻は「私はもう1回この場所に住みたい、この吉里吉里で生きていきたい」と言った。家族を亡くして悲しむ他の町民を見て、俺には家族がいる。家族と別れた人と比べたらまだ幸せだ。家族以外すべてをなくしたし他に無くものはない。もう怖いものはない。何かの役に立つ人になれ、亡くなった人たちの思いを背に生きていけ!と行動に移しました。
元々は自動車整備士でした、震災後に最初に行った事は瓦礫から使える木材を探しだし全国への出荷販売を始めました。一緒に手伝ってくれた青年に最初のお給料を払えたがわずか3万円。今の林業は第2ステージ。森林保全整備の仕事に従事。木は植えてから50年後にやっとお金になるので、今すぐにこの仕事がお金になりませんが、50年後の吉里吉里を見据えています。自分たちの世代だけではなく次の世代がお金をもらえるように今を頑張ります。

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