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2022.08.04
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【実施報告】管理職のスキルをアップデートし、早期離職を防ぐ! 「管理職のための傾聴力・フィードバック力向上研修」

井上 洋市朗氏
株式会社カイラボ 代表取締役
一般社団法人プラス・ハンディキャップ 理事

8月4日(木)に「管理職のスキルをアップデートし、早期離職を防ぐ!管理職のための傾聴力・フィードバック力向上研修」と題した無料プログラム体験セミナーを開催しました。コロナ禍入社の新入社員・若手社員の早期離職の防止対策として何を行えばいいのか?!新入社員の傾向、早期離職の実態、管理職がアップデートすべきポイントなどを講師の井上洋市朗氏から説明しました。セミナーの内容の一部をご紹介します。

データで見る新入社員の傾向

2023年卒予定大学生への意識調査によると、就職観(仕事に求めるもの)のトップ3は、
 1位 楽しく働きたい
 2位 個人の生活と仕事を両立させたい
 3位 人のためになる仕事をしたい
です。ここ10年くらい変動はありません。

では、次のデータを見てみましょう。今の大学生が企業を選ぶ基準は、「安定している会社」「自分のやりたい仕事ができる」ことです。安定性はここ4年ずっとトップですが、「安定」といってもいこれまでの価値観の「大手企業」ではありません。大学生が求める安定基準は、安心して働ける、福利厚生が充実、業界大手、今後の成長が見込めるなどです。
 
本日のセミナーでは、データの事実をベースに最近の若者理解を深め、変化する意識・価値観と普遍的な価値観の違い、管理職のスキルアップをお伝えします。

早期離職の実態

ここで問題です。
「Q.大卒の新卒入社後3年以内の離職率は20年前に比べて10ポイント以上上がっているか?」
答えはNoです。
2021年10月に発表された2018卒のデータでは、大卒の3年以内離職率(早期離職率)は31.2%です。大学新卒者の3年以内離職率推移をみると、ここ最近はほぼ横ばいです。「最近の若い人は昔よりも辞めている」のではありません。もし、貴社で早期離職が多いという課題があるのであれば、その原因は本人ではなく、会社側にある可能性があります。
早期離職者へのインタビューによると、離職要因は3つに絞られます。会社において自分の存在が認められているかという「存在承認」、仕事を通じて社会・職場で貢献できていると本人が感じている「貢献実感」、今の仕事を続けることで将来なりたい自分になれる予感がある「成長予感」が満たされていないと早期離職に繋がることが分かりました。新入社員にこれらの影響を与えるのは、上司や教育担当です。

管理職がアップデートすべき3つのポイント

リーダーのアップデートすべき要素は、傾聴力・共感力・フィードバック力などの「スキル」、バイアスの修正や自己開示などの「マインド」、権威主義からの脱却、人間的な信頼などの「関係性」の3点です。
これまでのリーダーは、監視的な管理で、サボらないように、間違ったことをしないように見張ることでした。これからのリーダーの役割は、気持ちの良い働く環境を整備し、やり方に迷わないようにサポートすることです。
若手とのコミュニケーションの基本は、指示内容の目的や理由・背景を説明することです。若手社員がやる気のなくなる言葉は、「常識でしょ/当たり前でしょ」「前にも言ったよね?」「まだ終わらないの?/仕事遅いね」。「常識でしょ」ということははやる気をなくさせる言葉です。常識という言葉を使うことで、理由・背景の説明を省略しているので、言われた側の納得感は得られません。リーダーのスキルをアップデートすることにより、「理解→納得→共感」という段階で、論理的・心情的に理解してもらうことができます。

傾聴と共感のコミュニケーション

心理的な領域として、コンフォートゾーン/ストレッチゾーン/パニックゾーンがあります。適度なチャレンジで成長しやすいのはストレッチゾーンです。傾聴と共感で新人・若手社員をストレッチゾーンに誘導していきましょう。傾聴の際は、共感的理解、無条件の肯定的関心、自己一致を意識。共感には、相手の視点に立って状況を把握する認知的共感と、相手の感情を自分のことのように感じる感情的共感があります。相手が自分に対して何を求めているのかを感じてください。

効果的なフィードバックのコツ

フィードバックはOJTの原点です。四段階職業指導法の「Show:やってみせる」「Tell:説明する」「Do:やらせてみる」「Check:確認・補足」の順序で指導します。このCheckの部分でフィードバックを行います。ダメなOJTは、この4つのいずれかが欠如している傾向があります。相手の状況に合わせた説明をしていなかったり、できていないことを叱ったりするのはやめましょう。フィードバックの質が人材育成の質に大きく影響します。
フィードバックの基本の型は「SBI」です。この3つの情報をフィードバックで伝えてください。
 ・Situation(状況) どんな状況で
 ・Behavior(行動) どんな行動をとって
 ・Impact (成果) どんな結果になったか
フィードバックで大切なことは、具体的な行動改善につながることです。改善につながる具体的な行動設定をしましょう。「次からはこうしよう」と感じてもらい、実際に次からの行動が改善することが目的です。そのために重要なのが腹落ち感・納得感です。
仮説や思い込みで𠮟ってはいけません。部下のどんな言動からそう思ったのか?、「やる気がない様に見えてしまう」と伝えること、目的も含めた復唱確認が有効です。

ご参加者の声

・早期離職白書の離職者の声にあった「先輩・上司の能力の低さ・尊敬できない」という理由が納得感があった。
・会社の思う成長と自分の思う成長のギャップを埋めるために管理職の存在が大事ということが腹落ちした。
・若手がやる気をなくす言葉ランキングに納得感があった。
・「指示内容の目的、理由、背景の説明は大事」「納得してもらうには、信頼関係づくりが第一」「「何を言っているか」と同じぐらい「誰が言っているか」も重要」というポイントが納得できた。
・若手社員が存在承認・貢献実感・成長予感を重要視していることについて、実感と合致していました。
・やる気のなくなる言葉、納得です。どの年代も当てはまりますね。
・離職率が高くなってしまう理由がむしろ管理職に原因があるという事については、なんとなく認識はしていましたが、やはりそうかという印象です。
・「何を言っているか」と同じくらい「誰が言っているか」が重要がささりました。
・社内のヒアリング結果で尊敬できる上司はいないことが課題です。傾聴と共感を管理職スキルとしてテコ入れしないといけないと感じました。
・若手社員の離職防止について、上司の関りの重要性と上司側のスキルアップ(傾聴力と共感力)と、フィードバックの重要性が印象に残った。

講師プロフィール

井上 洋市朗 (いのうえよういちろう)

株式会社カイラボ 代表取締役
一般社団法人プラス・ハンディキャップ 理事

大学卒業後、(株)日本能率協会コンサルティングにて企業の業務効率化などに従事。ストレスが原因で入社2年で退職。
2011年に社会人教育のベンチャー企業でマネージャーを務める。
2012年株式会社カイラボを設立。新卒入社後3年以内で辞めた若者100人インタビューをおこない、その内容をまとめた「早期離職白書」を発行。
現在は多くの企業の若手社員定着率向上支援を行うほか、
講演、管理職・OJT担当者向け研修、採用コンサルティングなどを行っている。

https://kailabo.com/
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