2月15日(火)に小社刊『やめるだけで成果が上がる 仕事のムダとり図鑑』の著者・岡田充弘氏が登壇。「仕事のムダをとるデジタル活用術」と題した人事・研修ご担当者対象の無料デモセミナーを行いました。
「簡易な意思疎通がとりづらい」「データの確認や突合せを目視で行っている」「似たような資料を毎回ゼロから作っている」「資料を探すのに時間がかかっている」「仕事の差し戻しが多い」などのムダはありませんか?一つひとつは小さなことですが、積み重なっていくと、大きなムダになり、生産性を低下させる原因になります。
なぜ今ムダとりなのか?ムダとりのメリットは?放っておくとどうなるのか?「デジタル活用でなくせる仕事のムダ」にフォーカスを当て、手書き・口頭共有からデジタル管理への移行や、ITインフラの整備など、いますぐに実践できるDXスキルを紹介しました。当セミナーの内容の一部をご紹介します。
DX時代の組織と人材について
まずは組織の形から見ていきましょう。以前は、会社の組織やグループの形態は、権限による上下関係のピラミッド型でしたが、いまは役割による協力関係を持つプロジェクト型になりました。組織はよりフラット化し、人との関係性は大きく変わります。働く場所(ワークプレイス)は、「会社」、「サテライト」、コワーキングスペースなどの「オンデマンド」、自宅の「パーソナル」など多様化し、価値創造をする場所すべてが「オフィス」となります。社員には、状況に応じて適切な働く場所を選ぶ力が求められるようになります。また、仕事のほとんどはデジタル情報のまま完結するので、ツールは必要以上に増やさず、PCとスマホで一元管理できるようにしましょう。
デジタル化により、物を探したり、作成したりする作業時間が激減できるようになります。空いた時間は、考える時間、共有や共感を得るために工夫して伝える時間、新たな挑戦をする時間に費やし、結果として仕事の質の向上に繋がります。
これからの時代には、人を巻き込んで新しい企画や価値を生み出す力が求められ、自ら仕掛けられる人しか生き残れなくなります。時間と場所に縛られない柔軟なワークスタイルでは、自由とともに責任も増すので、自立型人材ではないといけません。
必要とされるリーダー像も変わります。肩書ではなく、個々人の特徴を見極められる人、求心力型より遠心力型のリーダーシップを持った人が求められます。
生産性改善の先に一体何があるの?DX事例の紹介
破綻寸前の製造会社に、立て直しのためのマネジメントディレクターとして参画したときの話をします。当時は、余命3ヶ月の末期的な財務状況でしたが、短期間に以下のような多くの改革を実行しました。
・Web大更改、ネット営業特化で引合数が3倍に
・手書・口頭共有→デジタル共有で受注数5倍に
・モノの廃棄と集約で、1人当たりスペースが爆増
・ITインフラの刷新で、速度2倍・コスト1/2に
これらの改革を行った結果、創業以来の最高益を達成しました。
書籍『仕事のムダとり図鑑』から学ぶ
書籍の中では、コミュニケーション、対人関係、会議、事務作業、ワークスペース、時間管理、PC設定、情報検索のムダ取り方法を解説しています。実際の研修では、各企業の課題に応じたテーマを選び、講師から解説。その後、受講者グループで共有するという流れで行います。本日のセミナーでは、タスク管理、フォルダの整理ルール、フォルダの採名ルール、便利な無料検索ツールをピックアップしてお伝えしました。
「プレジデントオンライン」でそのほかの時短術を掲載しているのでご覧ください。
ご参加者の声
・DX化によって、考える時間、伝える時間が増え、共有や共感の促進になることがわかり、できることから始めていきたいです。共有、共感は組織として一番の推進力になると思っています。
・そもそもタスク管理、フォルダ管理などができていないので、勉強になりました。
・具体的なお話だったので、イメージがしやすかった。
・あえてツールに頼らず、できるところから工夫して無駄をなくすというのは、着手しやすいと思った。ただ、これらを定着させるためには、トップからの指示や、明確なルール化をして浸透させる必要があり、そこは頭を悩ます部分だなと感じた。
・システム導入以上に個々人の意識や習慣を変えることが重要とのお話がありましたが、その通りだと思いました。まずはフォルダの整理から始めたいと思います。
・DXの難しい話かと思いましたが、とてもわかりやすく、身近な話で参考になりました。
・管理ツールが多く周知された内容を探すことや、更新データの突合・進捗更新に時間を要していたので、今後無駄なものは削除していきます。
・ミクロとマクロ両方の視点で業務や環境の見直しをされている点に感銘を受けた。