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2021.10.29

【実施報告】オンライン研修の効果を最大化するためのコツ

高尾祐輝氏
株式会社HRインスティテュート コンサルタント

人材育成に関する課題を人材育成のプロであるHRインスティテュートのコンサルタントに直接相談し、課題解決策をお持ち帰りいただける無料集団相談会を実施しています。各回、テーマを設定しております。そのテーマに関する各社の課題に対し、コンサルタントとともに解決策を考えるセミナーです。
今回のテーマは、「オンライン研修の効果を最大化するためのコツ」。株式会社HRインスティテュートの高尾祐輝氏と弊社山縣がファシリテーターとなり、オンライン研修の設計や運営のポイントをQ&A形式で説明しました。講義の一部をご紹介します。

Q1.対面研修をオンライン研修に置き換える際のコツは?

とにかく事前の設計が命です。対面形式をそのまま置き換えるのではなく、受講者の状況に合わせて柔軟に変更しましょう。
参加人数やグループ分け、受講者の参加デバイスや参加場所など、事務局と講師で詳細な情報まで共有し、最適な進め方について議論の上、設計します。
インプットはなるべく、E-Learningなどで事前に学習すると効果的です。
休憩は、1時間ごとに5~10分程度の目安で、高い頻度で行うと集中できます。軽い飲食やストレッチなどは研修進行の妨げにならない限りは基本的に許容し、身体的なストレスがたまらないように気を付けましょう。

Q2.既存研修のオンライン化にあたって、講師が気を付けるべきポイントは?

コンテンツ量は、対面実施時の7~8割程度に抑えるといいです。オンラインでは、冒頭の受講状況の確認や、グループワークのインストラクションで時間がかかることが多く、対面と同じボリュームで設計すると時間オーバーの恐れがあります。
ワークのインストラクションをより丁寧に行ってください。ワーク中に確認がしづらいので、あらかじめ文字にしてインストラクションをまとめておくといいでしょう。
オンラインの空気は対面以上に温まりにくく冷めやすいので、テンポを重視して、無音の時間をあまりつくらないようにします。
受講者を指名する場合は、なるべく理解の進んでいる受講者に振ると、スムーズに進行します。
グループワークは、対面時のすべてをブレイクアウトに置き換えるのはやめましょう。簡単なワークは、チャットや投票機能での意見収集や、コールドコール(指名して答えさせる)に置き換えるとテンポがよくなります。

Q3.オンライン研修で講師と受講者との双方向性を出すために、研修設計において気をつけることとは?

受講者が聞いているだけの状態を10分以上つくらないようにします。ブレイクアウト・ミニワーク・チャットでのQA・コールドコールなどを入れ込み、緊張感を持続させましょう。
放っておいても受講者からのコメント・質問はきません。質問の時間やテーマを決めて、チャットに書き込む時間を設けます。
研修冒頭の15分で、挙手やリアクション、チャットなどの書き込みに慣れさせておくのも大切です。
講師自らが拍手やうなずき・あいづちなどのリアクションを大きくします。スライドの説明の際には、描画ツールなどを使って重要ポイントにマーカーを引く、ポインターで強調する、受講者のアウトプットに直接コメントを書き込んでいくなど、画面に動きを付けます。

Q4.オンラインツール(Zoom・Teams・WebexMeetings)によってワーク設計の違いはあるか?

どのツールも基本的には同じです、ブレイクアウトの機能については、それぞれ特徴が異なるので事前に確認が必須です。
特にTeamsの場合は、現行のブレイクアウト機能を使うよりも、グループワーク用のURLを複数立ち上げて移動させた方が、PC・通信負荷の観点からかなりスムーズです。
名前の変更可否、共同ホストの権限、個別チャット機能の有無、同一アカウントからの接続可否などに機能差があるので、Zoomになれている講師でもツールが変わる場合は事前にテクニカルリハーサルを行い、できること・できないことを整理しておく必要あります。
Teamsはセキュリティが高いので、システム管理者しか対応できない権限等もあるため、システム管理部署と研修企画部署であらかじめ連携しておくと良いでしょう。

Q5.研修による学習効果を見える化するには?

Pre-On-Postの全体像で研修設計を行いましょう。Preで事前課題としてインプットを行った上で理解度チェックをし、Postで同じ内容を事後課題を課してその成長度を測ると、アウトプットの差で学習効果を確認するができます。

Q6.受講者の積極的な参加を引き出すためには?

質問の抽象度は下げ、質問の目的も可能な限り明らかにした上で問いかけてください。
ワークは、4W1H(誰が・いつまでに・なにを・どこに・どうやって)を明確にし、リーダー、タイムキーパー、書記、発表者などのグループワークの役割を毎回持ち回りにして、グループ内での役割分担をしましょう。
オンラインでは自然体での雑談はほぼ生まれません。必ずコミュニケーションの目的やテーマを伝えた上で、議論の場に参加させます。

Q7.事務局のリソースを軽減して運営するには?

基本的には、講師がワンオペで回せるような状態を作り出すことを目指します。
講師はプレゼン用と受講者確認用に2台のPCを用意しましょう。万が一の場合に即座にスイッチできる点もメリットです。
ブレイクアウトのオペレーションさえ講師一人で回せれば、他は特に問題はありません。自動割り振り機能を使ったり、事前にグルーピングを行って受講者表示名にグループ名を明記させたり、研修の流れを止めないようにブレイクアウトが組めるレベルであればOKです。
事務局の役割は、当日の出欠確認と音声・ネットワーク不備などのスタート時のトラブルシューティングにとどめれば、開始前30分~開始後30分くらいまでで十分に対応可能です。不安があれば、事前に受講者を対象にして接続テストを行うことで当日の負荷は軽減されます。

講師プロフィール

高尾祐輝 (たかおゆうき)

株式会社HRインスティテュート コンサルタント

慶應義塾大学法学部卒業後、国内メガバンクにおいて年商100億円以上の中堅企業および上場企業へのソリューション営業、新卒採用、システム企画・開発、国際金融規制(バーゼル規制)対応等を担当。米国ニューヨークの現地法人にて、同規制対応のプロジェクトマネージャーとして、現地のプロジェクトチームを牽引。その後、HRインスティテュートに参画。HRI参画後は、ビジネススキル研修講師、若手・中堅社員向け「次世代リーダー育成プログラム」の企画・実施、オンラインプログラムの開発等を担当。
その他、大学でも講師として、ロジカルシンキング・プレゼンテーション・戦略策定のアクティブ・ラーニングプログラムを実施。
また、学生時代より、高校生・大学生向けのリーダーシップ育成プログラム提供・運営に従事。
一般社団法人日本コーチ連盟会員

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