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2021.07.28

【実施報告】結局、何を話せば良いのか?現場でうまく運用できる1on1の秘訣

(株)サーバントコーチ代表取締役 世古詞一氏 / シングラー(株)田口弦矢氏

7月28日(水)に小社刊『シリコンバレー式 最強の育て方』の著者でもある世古詞一氏と、1on1の定着支援ツール「The 1on1」の開発会社・シングラー株式会社の田口弦矢氏にご登壇いただき、「結局、何を話せば良いのか?現場でうまく運用できる1on1の秘訣」と題した無料デモセミナーを行いました。
数年前から話題になっている1on1。リモートワークにより1on1を導入する企業が増えています。今回のセミナーでは、成功する1on1のポイントや1on1で何を話すといいか、など1on1定着のポイントをお伝えしました。当セミナーの内容の一部をご紹介します。

1.現場でうまく運用できる1on1の秘訣(世古詞一氏)

本日のセミナーでは、【Why】対話の必要性と効果を理解する、【What】「何を」対話すればよいか?対話の全体像を理解する、【How】「どう」対話すればよいか?について説明します。

(1)1on1の目的を上司-部下相互ですり合わせる→【Why】「なぜ」対話が必要か?

1on1ミーティングとは、主にメンバーの育成・モチベーション向上を目的とした、定期的かつ高頻度なマネジャーとメンバーの対話のことです。つまり、メンバーのための時間です。従来の面談は、目標設定・評価査定・進捗確認などを行い、主にマネジャー目線で短期的な内容です。それに対し1on1は、信頼関係づくり・モチベーション向上・成長促進を目的とし、メンバー目線で中長期的な視点で行うものです。普段のコミュニケーションは、目標・仕事に焦点をあてた情報交換が多いので、個人の現状や気持ち、成長や将来に焦点をあてた対話にも意識しましょう。
最近は、リモートワークが増えたため、職場の関係性を高めるためのコミュニケーションが急激に減ってきています。人が見えないことで声がかけづらい環境であるので、ちょっとした確認ができず、不安が増えます。状況が見えないので、評価が成果物だけの判断になりがちです。さらに、会社からの期待・必要とされている感、つながりが薄れ、モチベーションが低下する傾向になり、1on1がより重要視されるようになりました。マネジメントのやり方も変化し、パフォーマンスマネジメント(教える・指示型)だけではなく、ピープルマネジメント(対話・支援型)も取り入れる企業が増えています。

(2)テーマを準備する
→【What】「何を」話せば良いか?-すり合わせ9ボックス

1on1がうまく進まない理由として、「対話の正解がわからない」「上司が言いたいことを言う場になっている」「話が場当たり的」「従来型の業務進捗確認の場」「雑談ばかり」などが挙げられます。マネジメントで必要な対話とは何かを整理する必要があります。組織で働く人が考える3つの要素として、「業務」「組織」「個人」がありますが、それが離れがちになるので、対話によってこの3つをすり合わせていきましょう。何を対話するかを「すり合わせ9ボックス(右上図)」を用いて、対話し、すり合わせします。すべてのボックスについて話す必要はありません。必要なテーマを必要なタイミングで対話を実施します。

(3)上司は部下の話を整理するスタンスで臨む→【How】「どのように」話せば良いか?
マネジャーは、傾聴・承認・質問などのコミュニケーションスキルを向上させましょう。1on1を職場で浸透させるために、ツールを用いることもおすすめです。
1on1ミーティングを継続させていくことは、一見大変なことのように思えますが、コツさえつかんで、お互いに慣れてくれば当たりまえのことになってきます。そして、組織において対話の場が確立されることは今後、確実に組織の競争力の源泉になるでしょう。是非、楽しみながら実践・継続していってください。

2.1on1の検討・導入・運営指南(シングラー株式会社 田口弦矢氏)

1on1の場で「上長と部下の1on1がうまく実施できない」「何を話せばよいのか分からない」「何に注意しないといけなのかが分からない」ことが課題として挙がっています。1on1の導入・検討・運営で大切なことは、「目的の明確化」「目的別ツールの導入」「導入の壁は何か」を理解することです。

<ポイント1:目的の明確化>
人事として、1on1ツール導入のゴール・成果は何かを明確に設定します。例えば、1on1の状況を可視化したい、面談のログを記録・監理したい、1on1のクオリティを向上させたいといったことです。

<ポイント2:目的別ツールの導入>
まずは、現場が使いたい、使いやすいものを導入することです。人事が管理したいものをいれても活用されません。対話の記録、上長のコミュニケーションスキルを向上させるもの、メンバーの満足度、1on1の傾向やチーム関係性の相乗効果分析など、どんなサポートができるものがよいかを明確にしてください。

<ポイント3:導入の壁は何か?>
誰のために導入するのか、導入価値を何の指標で図るのか、社内セキュリティの課題はないか、利用者が納得するポイントなどを事前に考えましょう。1onn1の実施目的は、会社の未来と社員のために、経営層や人事が徹底してコミットするところです。取り組みが理解・周知できていないと、1on1の時間が形骸化していまいます。

ご参加者のコメント

・実際に何を話したら良いかということに苦労しているマネージャーは多いので、非常に参考になりました。
・1on1が導入されて数年が経過し、実施率の低下を感じています。改めて目的を皆で確認する重要性や、対話し易いツール(9ボックス)の活用等のヒントを頂きました。
・1on1ミーティング的なものを今度導入しようと考えています。参考になりました。
・制度としては一部の階層に試験的に1on1を導入したばかり。マネジャーが身につけるコミュニケーションスキルとして「すりあわせ9ボックス」が参考になった。
・対話をする文化がなく、背中を見て育ってこいという風土のため、現場からは「面談の難易度が高い(何をしたらいいかわからない)」「余計な手間を増やすな」という声が出ている。今日のセミナーで得たエッセンスを今後現場へ伝え続けたい。
・テレワーク化における1on1の重要性について再認識できました。

講師プロフィール

世古詞一 (せこのりかず)

1973年生まれ。千葉県出身。
組織人事コンサルタント。月1回30分の1on1ミーティングで組織変革を行う1on1マネジメントのプロフェッショナル。
早稲田大学政治経済学部卒。一般社団法人1on1コミュニケーション協会代表理事。株式会社サーバントコーチ代表取締役。株式会社VOYAGE GROUPフェロー。
Great Place to Work®Institute Japan による「働きがいのある会社」2015、2016、2017中規模部門第一位の株式会社VOYAGE GROUPの創業期より参画。
営業本部長、人事本部長、子会社役員を務め2008年独立。コーチング、エニアグラム、NLP、MBTI、EQ、ポジティブ心理学、マインドフルネス、催眠療法など、10以上の心理メソッドのマスタリー。
個人の意識変革から、組織全体の改革までのサポートを行う。
クライアントは、一部上場企業から五輪・プロ野球選手など一流アスリートまでと幅広く、コーチ・コンサルタントとして様々な人の人生とキャリアの充実、目標実現をサポートしている。

著書に、『シリコンバレー式 最強の育て方-人材マネジメントの新しい常識1on1ミーティング―』(かんき出版)、『対話型マネジャー 部下のポテンシャルを引き出す最強育成術』(日本能率協会マネジメントセンター)がある。

http://servantcoach.jp/
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