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2021.06.18

【実施報告】アンガーマネジメントを活かした効果的な叱り方

戸田久実氏
アドット・コミュニケーション株式会社 代表

6月18日(金)に、テレビ出演や雑誌の記事掲載など数多くのメディアでアンガーマネジメントを伝えている戸田久実氏にご登壇いただき、「アンガーマネジメントを活かした効果的な叱り方」と題したオンライン無料デモセミナーを実施しました。当セミナーの一部をご紹介します。

最近は「環境の変化で、仕事のやリ方やコミュニケーションが変わり、イライラしがちになった」「オンラインでは、ネガティブなフィードバックがしづらい」「パワハラにならないよう、どう叱っていいのかがわからない」などのご相談をいただきます。
そもそも叱る目的は何でしょうか?相手の成長を願って、意識と行動を改善してもらうことです。叱ることはいけないことではありません。重要なことは「どう」叱るか。「怒り」という感情がからむと、本来の目的を見失う人がいるのです。

アンガーマネジメントとは

日本アンガーマネジメント協会では、アンガーマネジメントを「怒りで後悔しないこと」と伝えています。怒らないことではなく、怒る必要のあることは上手に怒れ、怒る必要のないことは怒らないようになることをねらいとしています。アメリカで開発された怒りと上手に付き合うための心理トレーニングで、パワハラ防止、働き方改革、チームビルディング、個人のパフォーマンスアップなどで活用されています。
厚生労働省が発表している「職場のパワーハラスメント対策取組好事例集」で紹介している企業のうち、50社中6社がアンガーマネジメントを取り入れている企業を紹介ですので、アンガーマネジメントはハラスメント対策にも効果的です。

怒りを感じたことはありませんか。怒りは自分が生み出したものです。怒りを感じたことをアンガーログとして書き出すと、自分の傾向や怒りの原因に気付くことができます。私たちを怒らせるものの正体は、「理想と現実のギャップ」です。「こうある”べき”」という思いです。「こんなことは当たり前」「常識だ」「ふつう~」と言ってしまうことはありませんか?「べき」は人それぞれ違うことを意識してください。時代や立場、環境によっても変わります。「べき」の「許せるゾーン」「まあ許せるゾーン」「許せないゾーン」の境界線を明確にし、怒ること/怒らなくていいことの線引きをします。さらに「まあ許せるゾーン」境界線を広げると、怒らなくて済むことが多くなります。

指導する・叱るときのポイント

指導する・叱るときのポイントは、「何を」「どのようにしてほしいか」が明確、「基準」が明確、人格攻撃をしないことの3点です。適切な表現を心掛けて、曖昧な表現、なぜを繰り返し使って責めること、過去を引っ張り出すことは避けてください。

自分の正義を押し付けることではなく、「こうあってほしい」「改善してほしい」ということを相手に理解してもらい、意識と行動を改善してもらうことです。「私が正しいに決まっている」という向き合い方ではなく、「わかってほしい」という思いをもち、向かい合いましょう。

ご参加者の声

・社内管理職向けにマネジメント研修を構築いるので、アンガーマネジメントもコンテンツに組み込んでみたい。
・感情のコントロールは難しいですが、意識を継続することが大事だと感じた。
・非常に納得のいく内容だった。「なぜ+否定」を繰り返しされたら、辛くなるので、意識したい。
・アンガーマネジメントについてなんとなくしか知らなかった内容が理解できた。
・具体的な事象の説明や、対応の仕方を講義いただき大変有効であった。
・自分のは判断基準(べき)の境界線が不明確であることを痛感して考え直そうと感じた。
・アンガーマネジメントについて、具体的事例を交え、とてもよく理解することができた。
・「べき」の境界線を明確にするのは非常に良いと思った。

講師プロフィール

戸田久実 (とだくみ)

アドット・コミュニケーション株式会社代表
一般社団法人日本アンガーマネジメント協会理事

立教大学文学部卒業後、大手企業勤務を経て研修講師に。銀行・製薬会社・総合商社・通信会社など、大手民間企業や官公庁などで「伝わるコミュニケーション」をテーマに研修や講演を実施。対象は新入社員から管理職、リーダーや女性リーダー、役員まで幅広い。

講師歴30年。「アンガーマネジメント」や「アサーティブコミュニケーション」「アドラー心理学」をベースにした「言葉がけ」に特化するコミュニケーション指導には定評があり、これまでののべ指導人数は22万人に及ぶ。近年では、大手新聞社主催のフォーラムへの登壇やテレビ出演など、さらに活躍の場を広げている。

著書は『アンガーマネジメント 怒らない伝え方』『アドラー流 たった1分で伝わる言い方』(以上かんき出版)、『働く女の品格』(毎日新聞出版社)など多数あり、本書が10冊目の著作となる。

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