6月9日(火)にビジネス数学教育家・深沢真太郎さんにご登壇いただき、「数字で伝える・説得する技術~相手の行動を思いのままに!~」オンラインデモセミナーを実施しました。当初は会場での実施を予定していましたが、Zoomを用いたオンライン形式での実施に変更し、開催いたしました。当セミナーの内容の一部をご紹介します。
まずは、ご参加者みなさんに質問です。「数字の教育、御社はいまどんなことをしていますか??」
Zoomの投票機能を用いて質問しました。その結果「ファイナンス(財務)」「数字の基礎知識(内定者・新入社員・若手社員)」「アカウンティング(会計)」「データ分析」などが挙がりましたが、一番多いものは「なにもしていない」です。大切さは分かっているけれども、なかなか着手できていないということが現状です。今回、ご説明する「数字で伝える・説得する技術」は「数的コミュニケーション」の基礎的なプログラムで、ほとんどの企業様が実施していないテーマだと思います。
情熱的な人でも、勉強ができる人でも、相手に伝えることができず、仕事がうまくいかないことはあります。
資料が分厚い、話が長い、ピンとこないなどが理由で、相手に伝わらない。その結果として成果が出ないということは、よく起きていると思います。「数字で伝える説得する技術」を身につけることで、成果に直結するようになります。
人間とAI(計算機)は別のものです。AIにできないことを人間がやりましょう。人間ならではの数字の使い方って何でしょうか?今日、お伝えするポイントは、①エモい数字と②主役と脇役の2点。これから解説します。
エモい数字
「エモい」とは、感情に訴えてくる、心が動かされるということ。
エモい数字とは、「ピンとする」「感覚的に分かる」「自分のモノサシで分かる」数字です。
さて、クイズです。「イナバ物置は自社サービスを魅力をどのような数字を使って、伝えていますか?」チャットに書き込んでください。みなさんご存知のとおり、「100人乗っても大丈夫」です。もし、仮に「600kgf/m2」だったとしたら、どうでしょうか?正しい数字を伝えても、相手が納得できる数字は違うんです。みんなが感覚的に分かる数字を使いましょう。
みなさんが化粧品の販売員になったつもりになってください。化粧品(300ml)をお客様に容量を伝えるシーンを想定します。みなさんは何て伝えますか?ブレイクアウトセッションでグループでディスカッションをしてください。回答例は「10日分」であれば、感覚的に分かると思います。
事実を正確な数字でそのまま伝えれば伝わるわけではありません。相手が「グッとくる」「ピンとくる」「感覚としてわかる」数字を使うことがポイントです。相手にとって「エモい」数字を使うようにしましょう。
主役と脇役
「成果が出るか、出ないか」という視点で考えます。
とあるブランドの店長を対象にこの研修を実施した際の研修のBefore/afterを例にご紹介します。成果が出ない店長が、成果が出る店長に変わった事例です。
店長がスタッフへの売上目標を説明する際、受講前は数字ばかりの説明で「数字が主役」になっていて、すぐに行動に起こせませんでした。しかし、受講後は「行動すべきこと」を主役に説明するようになり、結果としてスタッフがすぐに行動に起こせるようになりました。
数字「を」伝えるのではなく、数字「で」伝えるのです。
最後のまとめです。今日は「説得できる人の伝え方」をお伝えしました。キーワードは「エモイ数字」と「数字は脇役」という2点。計算機は数字が主役。人間は計算機ではないのです。だから、ハートで伝えるんです。「AI<愛」です????
ご参加者のコメント
・数字をうまく使うことの大切さが理解できた。今まではあるだけの数字を詰め込めばいいだろうと思っていたところがあるが、それが間違っていることを認識できた。
・「相手にとって」エモい数字、というところにハッとしました。自分の言いたい数字を話していたと気がつきました。
・数字で伝える際にはピンとくる数値を使い、けっして数値を主役にしてはいけないことがよくわかった。
・数字を有効的に活用するにはむしろ脇役で扱う方が良いと言うのは腹落ちしました。
・数字をわき役に使って理解と行動を促す、という切り口は新鮮でした。
・メッセージのわかりやすいセミナーでした。
・深沢先生のエモいプレゼンへ大いに引き込まれました。戦略をストーリー化し、そのストーリーを聞いている相手が「ここって数字て表すとどのくらい?」と興味を抱くポイント、戦略遂行において重要なポイントを数字で伝える、ということの大切さを理解することが出来ました。