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2019.06.04

“あたりまえに” 勉強ができる人は
必ず「時間」と「場所」を決めている。

古川武士氏
習慣化コンサルティング株式会社 代表取締役

今後のキャリアのためや、業務知識の向上のため。あるいは、資格を取得するため、大学で良い成績を得るため、希望の企業に就職するため。人それぞれ理由は異なれど、「勉強しなければならない」人は多いはず。

そして、「勉強しなければならないことを頭では分かっているのに、なかなか勉強が継続できない」ということで悩んだことがある人もまた、同じように多いのではないでしょうか。

「苦もなく毎日のように勉強ができればどれだけ楽か……」と考えるビジネスパーソンや学生の皆さんに、勉強の習慣化が楽になる方法をご紹介します。毎日勉強を続けるコツは、勉強を生活の一部にしてしまうこと。そのための方法を分かりやすくお伝えしましょう。

当たり前に勉強ができる人は「場所」を整えている

当たり前のように毎日勉強ができるようになるために、まずは「場所」を整えましょう。

習慣化に関する著書の執筆やセミナーなどを行なっている習慣化コンサルタント・古川武士氏は、「勉強などの新しい行動をする際は、場所を決めると習慣化しやすくなる」と語っています。「その場所に行くこと」と「勉強すること」をセットにすれば、余計な迷いがなくなり、その場所に行ったら即勉強に集中できるようになるのです。

なお、勉強をする場所を決める際は、勉強をするため「だけ」の専用の場所にすることを意識してください。例えば、通勤経路にあるカフェAで毎朝コーヒーを買っているとしたら、カフェAは勉強する場所としてはふさわしくありません。同じ通勤経路でも別のカフェBを、新たに「勉強専用の場所」として利用するようにしましょう。

普段利用していない場所を勉強場所として設定することで、「カフェBに行く」という行動と「勉強をする」という行動が紐付きやすくなります。習慣化も成功しやすくなるのです。

勉強の習慣化に今度こそ成功したいなら、ぜひ「勉強専用の場所」を決めるところから始めてはいかがでしょうか。

当たり前に勉強ができる人は「時間」を決めている

『東大主席が教える超速「7回読み」勉強法』の著者として有名な、東大首席卒・NY州弁護士の山口真由氏は、 勉強する時間を安定させることが、勉強の習慣化を成功させるカギだと言います。

勉強時間の固定のためにまずやるべきこととして山口氏が推奨するのは、日々の生活習慣の時間を安定させること。例えば、退社時刻、食事をする時刻、入浴する時刻、就寝時刻などを毎日一定にするのです。そうすると、勉強に使える時間は自ずと決まってきます。「昨日は勉強できたけれど、今日はできなかった」ということがなくなるというわけです。

また山口氏は、日々の生活習慣のなかで絶対にしてはいけないことは「時間を決めないこと」だとも語ります。時間を決めずにテレビを見る。時間を決めずにSNSをチェックし続ける……。そんなことをしていては、いつまでたっても勉強に取り掛かることはできません。何事も「時間を決め、決めた時間を守る」ことが大切なのだそうですよ。実際に山口氏も、好きな海外小説を読む際にはある一定の時間だけ読むと決め、勉強に励んでいたと言います。

皆さんも、勉強の時間を決めるために、まずは食事や睡眠時間を固定し、実際に勉強にあてられる時間を見極めてみてはどうでしょうか? それを見極めることができたら、手帳などに勉強する時間帯を書き込み、スケジュールをブロックしてしまいましょう。

自分に無理な負荷をかけることなく、勉強を習慣化させるためには、勉強そのものをルーティーン化することが大切なのですね。

当たり前に勉強ができる人は「きっかけ」をつかんでいる

勉強の習慣化にチャレンジした当初の数日間は、モチベーションが高かったので勉強を続けることができた。しかし徐々にやる気がなくなってしまい、いつの間にが勉強をしなくなっていた。やっぱり、やる気を維持するのは難しいよなぁ……。そのように感じた経験が今までにないでしょうか? 

しかし、そもそも勉強の習慣化に「やる気」は必要ありません。その代わりに「トリガー」さえあれば、勉強を続けることは可能です。

「トリガー」とは、「きっかけになるもの」のこと。人間の心理に詳しいメンタリストDaiGo氏は、習慣化を成功させるには「時間」と「場所」のほか「トリガー」が重要であると述べています。 トリガーには、勉強の習慣化を助ける強力な効果があるのだそう。当たり前に勉強ができる人は、ある行動をトリガー(きっかけ)として、難なく勉強モードに入っているのです。

上で「勉強専用の場所」を決めることが大切だとお伝えしましたが、「その場所に行く」という行動もトリガーのひとつと言えます。また、先ほど紹介した山口氏も、「朝起きたらすぐに机に向かって本を開く」という習慣を学生時代からずっと続けているのだとか。「起きたら机に直行する」という行動をトリガーとして、勉強モードに入っていることがわかりますね。

トリガーは勉強に取り組むためのきっかけなので、どんな小さな行動でも問題ありません。例えばカフェの席でコーヒーを一口飲むことでもいいでしょうし、参考書を開くことでもトリガーになります。

自分にあったトリガーを決めて、やる気に左右されない勉強習慣を身につける工夫をしてみましょう。

当たり前に勉強ができる人は「集中できる間隔」を知っている

たくさん勉強をしたいけれど、なかなか集中力が続かないせいで、勉強が習慣化できない。そう悩んでいる人は、自分が集中できる時間はどれぐらいなのかを知らないのかもしれません。

勉強を習慣化させるために、「自身が集中力をキープできる時間」を把握してください。そもそも人の集中力には限界があります。限界を超えてまで勉強をし続けようとしても、集中力を保つことなどできません。当然、勉強の習慣化は遠のいてしまうでしょう。

その点、当たり前に勉強ができる人は、適度な間隔で休憩をとりながら集中力を持続させる工夫をしています。例えば山口氏の場合、集中力を保てるのは90分間とのこと。90分サイクルの最後の10~15分ほどを休憩にあてて、集中して作業に取り組んでいるそうですよ。

もちろん、集中できる時間には個人差があるので、山口氏と同じ方法が全ての人に適切なわけではありません。ここでは参考として、科学的に実証された「人が集中できる時間」を紹介しましょう。

脳研究者で東京大学教授の池谷裕二氏が2017年に、人が継続して集中できる時間の限界は15分だ、とする研究結果を発表しました。

その研究の実験内容を簡単に説明すると、中学1年生の被験者を、学習パターン別に「60分学習(休憩なし)」「45分学習(休憩なし)」「15分×3学習(間で7.5分休憩)」の3グループに分けて未修学の英単語の学習をさせ、当日・翌日・1週間後の3度に分けて事後テストを行ないました。また、学習中の集中度合いを知るために、脳波計を用いた計測も行なったそう。

学習前に実施していた事前テストの成績と1週間後の事後テストの成績を比較したところ、「15分×3学習」グループの成績の伸び方のほうが「60分学習」グループのそれよりも、117.2%高い結果となりました。また、脳波計からもこまめに休憩を入れることで、集中力と関係がある「ガンマ波パワー」の回復を促し、集中力を維持させていたことがわかりました。

この結果から、長時間勉強し続けるよりも短時間の勉強と休憩を繰り返したほうが、集中力にも学習の定着にも効果があることが判明したのです。

「勉強しようにも集中できないから、勉強の習慣化なんて無理だ」という人は、まずは15分勉強してみて7~8分休憩する、というサイクルで取り組んでみてはどうでしょうか?

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