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HOME コラム 育休・時短制度を当然の権利としてふるまう部下にはどう対応すればいい?
2018.11.15

育休・時短制度を当然の権利としてふるまう部下にはどう対応すればいい?

山口理栄氏
育休後コンサルタント®

【質問】

育児休業制度や短時間勤務制度を使うことが当然の権利のようにふるまう部下がいて困っています。
仕事と育児が大変なのは分かりますが、チーム内もギクシャクしています。
どう接すればよいでしょうか。

【回答】

 育休や育児短時間勤務制度は、出産や育児で仕事を辞めなくてもすむために作られた制度です。有給休暇とは異なり、利用できる上限まで使うことを前提として作られたものではありません。利用期間については仕事と育児の両立環境、とだけでなく、職場における自分の役割も考え、職場と調整しながら決めることが理想です。

 ただし、多くの企業で制度の趣旨を社員に伝えてこなかったため、本人だけでなく管理職にも正しく理解されていません。そのため「制度を十分使って無理しないように」と指導し、実質的に育休後の社員から機会を奪い、戦力外として扱っているケースもよくあります。意欲的な社員がそのように処遇された場合、モチベーションが下がり、制度を使い切って楽に働こうという考えになっても無理はないのです。

 これを改善するにはまず制度の趣旨を上司、本人がよく理解することです。その上で、仕事で時間あたりの生産性を上げる工夫をしたり、制約のある中で周りとコミュニケーションを工夫して上手に連携したりしている社員を「よく工夫してやっている」とほめて評価する。時間制約がある中での努力が上司や周囲に評価される状況を作ることで、やる気のある社員のモチベーションを維持し能力を活かすことができます。

 なお権利を主張する部下に出産前からそういった傾向があった場合は、本来の気質や性格が原因なのかもしれません。両立でよりその傾向が強まった場合は特定の課題を解決することで主張が弱まることもあります。部下の話をよく聞き、サポートすることが大切です。

講師プロフィール

山口理栄 (やまぐちりえ)

青山学院大学 社会情報学研究科 プロジェクト教授
育休後コンサルタント®

1984年総合電機メーカー入社。ソフトウェア開発部署にて大型コンピュータのソフトウェアプロダクトの開発、設計、製品企画などに従事。2度育休を取り、部長職まで務める。
2006年から2年間、社内の女性活躍推進プロジェクトのリーダーに就任。

2010年より育休後コンサルタントとして法人向けに育休復帰社員、およびその上司向けの研修を開始。
個人向けには育休後カフェ®を主宰し、全国及びオンラインで随時開催中。
2017年より育休後アドバイザー養成講座を開始。
同年、育休後カフェを開催するための人材として、育休後カフェ・ファシリテーターの育成を開始。

2021年より株式会社山口企画代表取締役。
2021年7月より現職。

昭和女子大学現代ビジネス研究所 研究員
特定非営利活動法人女性と仕事研究所 メンター
日本女性技術者フォーラム 会員
日本女性技術者科学者ネットワーク 事務局
NPO法人ファザーリング・ジャパン 賛助会員
東京商工会議所 個人会員

2016年5月「改訂版 さあ、育休後からはじめよう 〜働くママへの応援歌」(労働調査会)
2015年2月「子育て社員を活かすコミュニケーション【イクボスへのヒント集】」(労働調査会)

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